総務の転職を考えるとき、ハローワーク(公共職業安定所)の利用を検討する人がいます。

ハローワークは全国各地に存在し、失業者の転職を支援する窓口の機能を果たしており、日々多くの失業者が利用しています。転職活動の手段を決定するのは転職活動を行う本人次第ですが、ハローワークを利用する場合、転職失敗のリスクが高いことを認識する必要があります。

もちろん、ハローワークで転職先を決める人は多いです。しかし、総合的に考えるとハローワークの利用はデメリットが大きいのです。

また、インターネットが発達した現代では総務の転職求人はハローワークだけでなく、転職サイトでも情報収集することができます。そのため、ハローワークだけにこだわって総務の転職求人を探す必要があるのか真剣に考える必要があります。

そこでここでは、なぜハローワークを利用すると総務への転職失敗のリスクが高くなるのか、どのようにすれば転職の失敗を防ぐごとができるのかについて解説していきます。

ハローワークの手続き・役割を知る

失業者(退職者)を支援するハローワークは国である行政機関が運営しており、全国の都道府県各地に設置されています。そのため、インターネットで「横浜 ハローワーク」など地域名を入れて検索すれば、あなたが住んでいる最寄りのハローワークを検索することができます。

これからハローワークを利用して総務の転職求人を探そうと考えている人は、ハローワークの役割や機能を正しく理解しなければいけません。これを理解しなければ、必ず総務の転職で失敗することになるからです。

なお全国各地にあるハローワークでは、転職先を探している人に対して主に以下の支援手続きを行っています。

  • 求職者に無料で職業(求人)紹介
  • 職業訓練校への斡旋
  • 失業給付の支給

このほかにも雇用保険事業として育児休業給付金や介護休業給付金の支給事業などがありますが、転職に関わる上記3つの役割について解説します。

求職者に無料で職業(求人)紹介

ハローワークといえば、「職業紹介」を真っ先にイメージする人は多いでしょう。求職者に対する職業紹介は、ハローワークが果たす重要な役割の一つです。

まず、ハローワークにおける職業紹介の特徴として「無料で利用できる」ことがあります。ハローワークは国が運営する行政機関の公共サービスに位置付けられるため、一切費用が掛かることはありません。また、ハローワークに在籍する職員への転職相談も無料で利用することができます。

なお、ハローワークは求人を募集する企業側も無料で求人広告を掲載することが可能です。そのため、手軽に企業が求人を掲載することができるのです。

結果的にハローワークには総務の求人も含め、非常に多くの求人が集まることになります。

そうして集まった求人の中から気になる求人があれば、ハローワークを仲介して応募することができます。

職業訓練校への斡旋

ハローワークでは職業紹介だけでなく、職業訓練校への斡旋(あっせん)を行っています。これを利用することで、転職に必要となる専門的なスキルを身に付けることができます。

実際に、下記のようにPC操作スキルの講座を受講することができる職業訓練校もあります。

事務職である総務はPC(パソコン)操作スキルは必須となります。しかし、総務の転職では、職業訓練校に通ってまでPC操作スキルを身に付ける必要はありません。

人生で1度もパソコンに触れたことがない人は別ですが、職業訓練校にわざわざ通わなくても総務で必要なPC操作スキルは身に付けることができるからです。

例えば、資料作成で頻繁に使うWordやExcelの操作はインターネットや参考書を使用することで、自分で調べながらスキルを磨くことは十分に可能です。

また総務は急な対応に追われることが多いので、そもそもじっくり席に座って資料作成する時間はそこまで多く取れません。そのため、資料は凝った作りではなく上司から指示されたイメージどおりにシンプルに分かりやすく作成することが重要です。

失業給付金の支給

他にもハローワークでは求職者(退職者)が転職先を決めるまでの間、資金面で援助する失業給付金が支給されます。

失業給付金は退職者が転職先を決めるまで資金面で援助するものであり、ハローワークで手続きすることで受け取ることができます。この失業給付金の手当を受け取るためには、以下の3つの条件があります。

  • 雇用保険に加入していること
  • 雇用保険に加入していた期間が、退職前の2年間で12ヵ月以上あること
  • 働く意志があり、就職できていない状態であること

以上3つの条件を全て満たしている必要があります。

一般的に従業員を雇う会社(事業主)は雇用保険に加入しているため、退職した後に転職活動をしている人であれば失業給付金の支給対象者になります。

もし失業給付金を申請するのであれば、「離職票(雇用保険被保険者離職票)」「身分証明書(マイナンバーカードor運転免許証)」「証明写真」「印鑑」「通帳」を用意し、ハローワークで手続きする必要があります。

ただし、「病気・ケガが原因で退職し、すぐには働けない人」「妊娠・出産を理由に退職し、すぐに働けない人」「専門学校や大学に入り直すために退職した人」は、失業給付金を受け取ることができません。

また、働く意志があっても「起業するために退職した人」も転職する意志がないとみなされ、支給の対象外となります。

なお、総務へ転職するときに「企業に在籍しながら転職活動に取り組む方法」と「退職してから転職活動に取り組む方法」の2つのパターンに分かれますが、失業給付の対象となるのは後者のみになります。

総務の転職求人はハローワークか転職サイトのどちらで探すべき?

総務への転職求人を探すとき、ハローワークで求人を探す方法と転職サイトで求人を探す方法があります。

もし、ハローワークを利用して転職活動をする場合、転職で失敗する確率が高くなります。ハローワークにメリットがない訳ではありませんが、総合的に考えると転職サイトを利用した方はメリットが大きいです。

ここでは、なぜハローワークではなく転職サイトを利用した方がメリットが大きいのかについて、解説していきます。

ハローワークと転職サイトの違い

では、ハローワークを利用した転職活動と転職サイトを利用した転職活動の具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

これまでにも説明しましたが、ハローワークは求職者も求人募集する企業も無料で利用することができます。そのため、ハローワークには求人募集する企業から非常に多くの求人が集まり、転職サイトにない求人情報が掲載されています。

一方、転職サイトは営利を目的とした民間企業が運営し、転職支援に特化したサービスを展開します。営利目的とはいえ求人広告を掲載する企業から収入を得ているため、総務の転職求人を探す利用者は転職サイトを利用しても無料で利用できる仕組みになっています。

経営状況が危うい総務の求人に注意する

ただ、ハローワークに集まってくる総務の求人すべてが優れた求人であるとは限りません。経営状況が悪い企業であっても、気軽に求人を出すことができるからです。

しかし、実際にハローワークの求人にはそのような情報が一切掲載されていないため、転職した後にその事実に気付くことになります。

一方、求人広告の掲載が有料である転職サイトの場合、資金力に余裕のない企業は求人広告を掲載しません。そのため、求人募集する企業側の立場から見たとき、有料である転職サイトへ求人広告を掲載する方がハードルが高いといえます。

ハローワークの求人にはブラック企業が紛れている

どれくらい存在するのか定かではありませんが、ハローワークの求人にはブラック企業が紛れ込んでいます。

これまでにも述べたとおりハローワークへの求人掲載は無料のため、経営資金に余裕がなくサービス残業が当たり前のように行われている企業であっても気軽に求人情報を掲載することができるからです。

実際にハローワークの総務の求人票には、下記のように「8:00~17:00(休憩60分)」といった記載がされています。

上記求人の場合、1日あたり8時間労働のため、法定労働時間(1日8時間、週40時)に抵触しない範囲で記載されています。国である行政機関に提出する求人票であるため、どの総務の求人票もこのように労働基準に違反しない範囲で労働時間が記載されるのです。

また、残業時間については「時間外なし(残業なし)」と記載されていますが、実際の職場がどうなっているかは判断がつきません。「毎日、4時間近く残業」といった記載をする企業など存在せず、ハローワーク側もそのような求人掲載を認めることはないのです。

このように、ハローワークの求人票を見る限りでは残業がないように見えても実情とかけ離れている企業が多く存在します。

求人の中には残業時間が「月平均20時間程度」など記載されている求人票もありますが、そのような求人でさえ詳しい実態を把握することは難しいのです。

ここまで残業を例にして説明しましたが、以下の内容についてもハローワークの求人票からは判断しにくい内容があります。

  • 時短勤務を取得できるのか
  • 年収の目安はどれくらいか(月給ベースで記載されている)
  • 具体的にどのような福利厚生があるのか

結局このような情報が正しく把握できないまま応募することになるため、ブラック企業の求人であるのかどうかも分からないまま面接に挑むことになります。

当然ですが、どのような企業も人員を確保したいため、採用するときは見栄えの良い情報しか発信しません。結果的に「残業代が全く出ない」「想像していた年収よりも低い」といった事実を転職した後に実感するため、後悔してしまう人が後を絶たないのです。

ハローワークでは、転職サイトにない求人が掲載されているからといって必ずしも優良な求人であるとは限らないのです。

ハローワークの職員は転職に特化していない

なお、実際にハローワークに出向いて職員に相談すると分かりますが、相談窓口にいる職員は転職に関してあまり知識がないことに気付くはずです。ハローワークの相談窓口で対応する職員は国家試験に合格した厚生労働省の公務員だからです。

また、公務員は癒着を防ぐために必ず異動があるため、ハローワークで働き続ける職員はいません。そもそも転職支援を目的に公務員になる人はいないため、ハローワークの相談窓口にいる職員は転職支援の専門家ではありません。

そのため、「どのようにすれば総務へ転職できるのか」「条件の合う最適な求人を見つけるにはどうすればよいのか」について知識がないハローワークの職員に相談しても期待できず、結果的に自分だよりの転職活動になってしまうのです。

このようなことから、ハローワークを利用して総務の転職を実現しようとしても失敗するリスクが非常に高いことが分かります。

求人先に転職条件を自ら交渉しなければいけない

失敗しない総務の転職方法を考えたとき、応募する企業に対して転職条件を交渉することが必要になります。「育児など家庭の事情で残業できない」「年収を下げたくない」などの条件は、転職先への交渉次第で実現することができます。

ただし、ハローワークの職員は応募先の企業との間に入って交渉してくれるようなことは一切ありません。そのため、ハローワークを通して総務の求人に応募する場合、転職条件の交渉はすべて自分自身で行わなければいけません。

一方、転職サイトを利用すれば、転職専門のコンサルタントが総務の転職市場について詳しく調べ、気になる求人の企業へ残業時間などの労働条件の交渉まで行ってくれます。

例えば、年収アップを希望する人であれば、「どのように転職先の企業に貢献して価値を生み出せるのか」を具体的に説明し、面接官が納得するように交渉する必要があります。

この他、育児で残業できない人は「限られた時間内で転職先の企業にどのように貢献できるのか」について説明し、育児のために早く仕事を切り上げることについて理解を求めなければいけません。

このような条件交渉を自ら行うのは非常に勇気が必要となり気を遣いますが、転職サイトを有効に利用すれば代わりとなって条件交渉を全て行ってくれます。

応募求人の内定辞退も自らが行うことになる

また実際に総務の転職活動をするときは一件ずつ応募するのでなく、複数の求人に同時並行で応募していくことが基本になります。

総務は他の職種に比べて求人の数が少ない状況にもかかわらず、応募者が非常に多く人気のある職種です。そのため、労働条件など転職の条件がマッチする求人があれば積極的に申込みすることになります。

このとき、ハローワークを通して申込みをした企業から内定をもらった後に事情があって内定辞退を申し出る場合、自ら応募した企業の採用担当者に電話しなければいけません。

また、内定辞退を申し出るときは非常に気を遣うため、複数の企業から内定が出た場合は面倒な作業が後々残ることになります。

例えば、内定辞退する意思を企業側に伝えた場合、「なぜ、内定辞退するのか?」といった具合に内定辞退する理由を必ず聞かれます。そのため、内定辞退する場合は辞退する理由についても事前に考える労力まで必要になります。

一方、転職エージェントを利用した場合、内定が出た複数の企業の中から転職したい企業を転職エージェントに伝えるだけで、残りの全ての企業に対して内定辞退に必要な電話や手続きを全て代わりに行ってくれます。応募者にとって精神的な負担が軽くなるため、安心して正式に内定した企業へ転職することができます。

ハローワークには転職サイトよりも多くの求人が集まることは事実ですが、ハローワークの職員は転職サービスのプロではありません。相談を聞いてくれたり一緒に求人を探してくれたりしますが、転職サイトのように手厚くサポートを受けながら転職活動を行える環境ではないことを事前に理解しておくべきです。

転職の目的を果たせる求人選びをする

総務の転職を考えている多くの人が転職する目的があるはずです。

「残業が少ない企業の総務へ転職したい」「育児の時間を考慮して、時短勤務が取得できる企業の総務へ転職したい」「今よりも年収が高い企業の総務へ転職したい」など、転職を考えている人によって実現したい目的の内容は変わりますが、何かしら必ず目的があります。

ただし、強い目的を持って転職活動に取り組む人ほど転職の条件が細かくこだわりが強くなります。当然ですが条件が細かくなるほど、その条件に合う求人を見つけることは難しくなります。また、総務の求人は他の職種に比べ求人数が全体的に少ないため、なおさら条件に合う求人を探し出すことは難しいです。

例えば、「総務の転職で年収500万円以上を実現したい」と思っても、総務の転職でその年収を実現できる企業は限られてきます。

このとき、転職エージェントに相談すれば「どのような総務事務を経験してきたのか」「年収アップを交渉できるだけのスキルを身に付けているのか」といった条件交渉に必要な情報を確認した後、その条件にマッチする求人がないか探してくれます。

この他、育児に理解のある総務の求人へ転職したい場合、「時短勤務が可能な企業であるか」「時短勤務の取得に理解のある企業か」「保育園に預けている子どもの病気やケガで急な休みに対応できる企業であるか」といった内容を本来であれば自ら一件ずつ企業へ確認する必要があります。

しかし、転職サイトであればこのような条件の確認も全て行ってくれます。また転職サイトの場合、掲載されている総務の求人情報に転職で実現する条件が記載されている求人が多いです。

例えば、下記の求人票は兵庫県にある中小企業の総務の求人募集になります。

上記の求人票には「育児休暇OK!学校行事にも配慮」と掲載されています。

このような求人であれば、育児に理解のある企業であることが分かるため、育児とのバランスを考えながら働きたい人の転職条件に合う総務の求人といえます。

一方、ハローワークの求人票にはこのような転職条件が掲載されることがありません。そのため、気になる総務の求人があったとしても応募するときには判明せず、面談時に確認するか、事前に自ら問い合わせをする必要があります。

しかし、実際にそのようなことは非常に手間がかかるため、ハローワークで求人を探すときは結局求人票の情報だけで判断してしまい転職に失敗します。

このようなことから、転職活動を支援してくれる転職エージェントを有効に活用しながら転職活動に取り組まなければ、満足のいく転職活動を実現させることはできません。

転職条件を具体的に伝えなければ、転職で失敗する

なお転職サイトを利用するとき、明確な転職条件があるにもかかわらず遠慮してしまう人が非常に多いです。

実際に希望する年収よりも低めの年収を伝えたり、できるだけ早く帰りたいのに1時間程度の残業であれば許容範囲であることを伝えてしまったりするのです。

しかし、これでは転職サイトを利用する意味がなく、転職した後に必ず後悔することになります。そのため常識外れの転職条件でなければ、転職エージェントに対して始めから本音で話すようにしてください。

自信がないのであれば、「転職先で年収400万円以上を実現したいが、これまでの自分の実務経験からして可能か?」と素直に相談すればよいです。そうすれば、転職エージェントはあなたのこれまでの実務経験やスキルを確認し、実現できる求人がないかどうか調べてくれます。また、転職の条件はなるべく具体的に伝えるようにしましょう。

例えば、「株主総会運営事務のスキルを磨きたいので、株主総会運営に力を入れている求人に転職したい」「保育園に預けている子どものお迎えがあるので、17時00分には必ず会社を退社したい」など、条件を具体的に伝えることで転職エージェントはあなたに見合う求人を紹介することができます。そのため、転職サイトを利用するときは遠慮する必要はありません。

あなたが転職して実現したい条件を素直に転職エージェントに伝えることで、転職で失敗することを防ぐことができるのです。

ハローワークで総務の転職を考えることは避ける

ここで述べてきたことを理解すれば、ハローワークを利用して総務の転職を考えること自体、いかにリスクが高いか気付くはずです。確かにハローワークは国が運営しているため、安心して利用できます。

しかし、全てが無料で利用できる仕組みになっていることが逆にブラック企業と出会う可能性を高め、転職のリスクを高める原因となっています。

またハローワークの職員は公務員であるため、転職に特化した知識は持っていません。結果的にハローワークの職員に転職の条件を相談しても何も解決せず、求人票の情報だけで転職先を判断することになります。

このようにして、ハローワークを利用して総務へ転職しようとする多くの人が転職に失敗し、後悔することになります。

そこで転職サイトを有効に活用しながら、転職活動に取り組むようにしましょう。転職サイトで転職の条件を本音で相談すれば、担当のコンサルタントがその条件が実現できる求人を真剣に探し、紹介してくれます。

ハローワークと同じく無料で利用できるのであれば、転職の悩みを解決するために努力してくれる転職サイトを利用した方がよいです。もし、あなたの最適な条件に見合う総務の求人を見つけたいのであれば、ハローワークではなく転職サイトを活用するようにしましょう。

事務転職で失敗しない転職サイトの活用法とは

事務転職を考えるとき、多くの人が転職サイトを活用します。ただ事務職は倍率が高く、簡単には転職できません。自力で転職先を探そうとしても、1件1件求人を見極めるには相当の労力を使います。またエントリー書類(履歴書・職務経歴書)の作成や面談対策、転職条件の交渉まで自ら行う必要があります。

しかし転職サイトに登録すれば、カウンセリング実施後にキャリアアドバイザーから転職条件に見合う求人を無料で紹介してもらえます。さらに履歴書や職務経歴書の添削、面談対策、転職条件の交渉まであなたの代わりに行ってくれます。

ただし、「多くの求人を紹介してくれる転職サイト」「カウンセリングに力を入れている転職サイト」「女性の転職支援に力を入れている転職サイト」など、選ぶ転職サイトによって特徴や強みに違いがあります。これらのことを理解した上で転職サイトを活用しなければいけません。

そこで以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの特徴や強みの違いを理解して活用すれば、事務転職の失敗を防ぐことができます。