総務職への転職を考える際に、「総務職へ転職しやすい時期はあるのか?」と疑問に思う方は多いです。業界・業種によっては転職しやすい時期が存在するのも事実ですが、総務職では特に転職しやすい時期といったものはありません。

求人募集が比較的に多くなる時期はありますが、求人募集を出している企業それぞれで求める人材スキルが異なります。そのため、相性の良い企業とタイミングよく出会えるかどうかは実際に転職活動を始めてみないと分かりません。

ただ、時期に関係なくただ単に転職活動に取り組めば良いのかというとそうではありません。総務職への転職に成功している多くの方が、自身にとって転職しやすい時期やタイミングを見極めて計画的に転職活動を行っています。

ここでは、総務職への転職を成功させるために自身にとって最適な時期やタイミングを見極める方法について述べていきます。

総務職の求人募集が多い時期とは?

企業を支える経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)や企業を取り巻く環境は個々の企業によって違うため、採用活動の状況も個々の企業ごとに状況が異なります。そのような中で、どのような企業にも必ずある総務職でも、1年を通して求人募集が多くなる時期(企業の採用活動が活発になる時期)が存在します。

例えば、下記の図は、総務職の求人募集が比較的に多い時期を示した図になります。

上記の図が示すとおり、総務職では特に「6~7月」「8~9月」「2~3月」が比較的に求人募集が多い時期になります。もし、この時期に転職を考えるのであれば、それぞれの時期よりも1ヵ月半~2か月ぐらい前から総務職への転職に関する情報収集を始めることが望ましいです。加えて、気になる企業の研究やこれまでの業務経験で培ったキャリアを見直し、応募書類の作成準備を進めていく必要があります。

以下では、それぞれの時期で総務職への募集人数が多い理由について述べていきます。

  • 6~7月の求人募集

この時期に求人募集が増える理由としては、6月末のボーナスが支給されてから退職したり、転職したりする方が多いからです。生活費のことを考え、ボーナスが支給されてから離職する方は多いです。

  • 8~9月の求人募集

10月に下半期を迎える企業が多い中、上半期の業績をもとに組織編制や人事異動が活発になるのがこの時期になります。また、10月の下半期から新たなプロジェクトを立ち上げる場合に中途採用が行われるケースもあります。例えば、私が勤めていた総務職では、この時期に「働き方改革推進プロジェクト」を立ち上げ、他の企業から中途採用されたケースがありました。

  • 2~3月の求人募集

この時期に総務職の求人募集が増える理由としては、年度の切り替わりである3~4月にかけて定年退職する従業員や自己都合による退職者が集中する時期だからです。

参考までですが、私が過去に勤めていた大手企業の総務職では、管理職を除いて比較的に若い従業員が多くいました。この時期に退職した従業員の退職理由は自己都合による退職でした。

しかしながら、総務職は企業利益を積極的に生み出す部署ではありません。そのため、この時期に計画的な人事異動や追加で求人募集が行われる機会は、営業などの職種と比べて少ない傾向にあります。

上記で説明したとおり、総務職でも求人募集が多くなる時期があるのは事実ですが、注意点があります。求人募集が多い時期はその時期に合わせて転職希望者も増える傾向にあるため、ライバルが多くなることを認識する必要があります。つまり、求人募集が多い時期だからといって決して転職しやすい時期となる訳ではありません。

しかしながら、上記のような求人募集が多い時期は、採用する企業側も優秀な人材を確保しようと採用活動を積極的に行っています。そのため、応募する転職希望者側にとっても、より多くの求人募集の中から面接を受けたい企業を選んで挑戦することができるメリットがあります。

総務職への転職の求人募集が少ない時期を狙う

年間を通じて総務職の求人募集数の増減はあるものの、転職先が決まるまでは求人数の多い時期だけではなく、求人数が比較的に少ない時期にも目を向け、常にアンテナを張って情報収集を行うことが大切となります。自身のこれまでの社会人経験で培ったスキルを求める企業とタイミングよく出会うことができれば、求人募集が比較的に少ない時期でも転職が可能だからです。

例えば、「5~8月」「11月~2月」は多くの企業で採用活動がひと区切りした後の時期になりますが、このような求人募集の数が比較的に少ない時期に敢えて転職活動に取り組む方法もあります。求人数が多い時期と比べると求人数は減るものの、ライバルの数が少しでも少ない環境の中で転職活動を行うことができます。

このことから、転職する時期を限定し過ぎることで目にする求人数が限られてしまい、転職活動の幅を狭めてしまうことになると認識した方がよいでしょう

総務職への転職でも時期に関係なく採用する通年採用が増えている?

最近では、大手企業を中心に時期に関係なく採用する「通年採用」を取り入れる企業が増えています。採用活動に時間をかけることで企業にとって有益となる優秀な人材を見極めることができるといった利点があるからです。また、新卒社会人には該当しない優秀な既卒者や帰国子女などグローバルな人材を確保する可能性を高めることができます。

例えば、下記の求人票は東京に本社がある大手企業の採用ページになります。

上記の図で示したような求人募集に応募することで、同じ総務職への転職であったとしても時期に関係なく、気になる企業へアプローチすることが可能となります。

しかしながら、日本で通年採用を取り入れている企業は大手企業や外資系企業が中心となっており、まだまだ少ないのが現状です。もし、総務職の通年採用を行っている企業があった場合、応募資格を満たしているのであれば挑戦してみる価値は高いといえます。

総務職への転職時期を見極めるために確認すべき3つのポイント

いざ総務職へ転職することを決意したとしても、そのタイミングが自身にとって最も転職に適した時期であるとは限りません。転職するときの自身を取り巻く環境や状況によっては、転職する時期を考え直した方がよいケースも中にはあるからです。

総務職への転職時期を見極めるために以下の3つのポイントについて確認するようにしてください。

  1. 転職の回数と現職の勤続年数
  2. 転職時の年齢
  3. 担当業務の引継ぎ期間

それぞれについて解説していきます。

①転職の回数と現職の勤続年数

これまでの転職回数が多かったり、現職の勤続年数があまりにも短かったりする方は注意が必要となります。一般的に転職市場では、20代で2回以上、30代で3回以上転職していると、採用面接官は「転職回数が多い」と感じてしまいます。

このような状況の転職希望者に対しては、「仕事にすぐ飽きやすいのか?」「忍耐力がないのか?」「転職者自身に何か問題があるのか?」といったようなマイナスなイメージを持つ日本の企業が多いです。

例えば、下記の求人票は大阪に本社がある中小企業の総務職の求人募集になります。

上記の求人募集では、「転職回数は1回まで」が応募資格の必須条件となっています。このことからも分かりますが、転職回数が多い場合は「採用しても、また転職してしまうのでは?」と、マイナスなイメージを持つ企業があることは認識しておいた方がよいです。

しかしながら、転職の回数が多いからといって、総務職への転職が不利になるとは限りません。それまでの転職の目的が明確であり、転職の経緯について自身の言葉で具体的に理由を述べることができれば、マイナスのイメージを持たない企業もあり、採用されるケースがあるからです。

例えば、30歳の方で総務職への転職が3回目の転職であった場合でも、「転職してきたそれぞれの企業のポジションで全力を尽くし、スキルアップを図ってきた」「違う業界(業種)を経験することで、できるだけ幅広い価値観を身に付けたかった」など前向きなアピールをすることで、仕事の進め方や直面する課題について今までにない違った視点でアイデアを生み出す人材として期待される可能性があります。

このことから、転職回数が多い方は、これまでの転職の理由や経緯について自身の言葉で具体的に説明できるように準備しておく必要があるといえるでしょう。

②転職活動時の年齢

これから総務職への転職活動を始める方は、転職活動を始める前に年齢を意識する必要があります。転職活動時の年齢によって、採用する側の企業が求める人材スキルが変わるからです。

転職活動時の年代を大きく分けると、「20代・第二新卒(新卒社会人経験3年目ぐらいまで)の転職」「30代の転職」「40代以降の転職」に分けることができます。

以下では、それぞれの年代で総務職へ転職する際に求められる人材スキルについて述べていきます。

  • 【20代・第二新卒(新卒社会人経験3年目ぐらいまで)の転職】

社会人経験がまだ浅い20代や第二新卒の転職では、企業の即戦力として活かせる人材スキルよりもポテンシャルが重視される傾向にあります。20代や第二新卒の方は社会人経験が浅い分、新しい環境にも馴染みやすく、採用する企業にとって有益な人材へと成長する可能性に期待する企業が多いからです。

例えば、下記の求人票は愛知県に本社があるJASDAQ(ジャスダック)上場企業の総務職の求人募集になります。

上記のような求人票では、20代の方を対象として長期的なキャリア形成を見越して企業が採用活動を行っていることが分かります。

そのほか、20代や第二新卒を採用するメリットとして、社会人としての必要最低限のマナーを身に付けている点や業務経験があることから新卒社会人を採用するよりも人材教育のコストを抑えることができる点を挙げることができます。

また、上記の求人票でも示されていますが、総務職の業務未経験者が総務職への転職を目指すのであれば、20代や第二新卒の間に積極的に転職活動に取り組んだ方が良いです。30代以降の総務職への転職では、基本的に「即戦力となる人材」が求められるようになるため、業務未経験者が総務職へ転職するハードルは高くなると認識するようにしましょう。

  • 【30代以降の転職】

社会人経験をある程度積んだ30代以降の総務職への転職市場では、企業にとって即戦力となる人材が求められるようになります。30代以降になると、社会人としてある程度の年数が経っていることが想定されます。そのため、採用する企業側は転職希望者がこれまでの企業活動を通じて、それなりの業務スキルや対応スキルを有していると期待するようになるからです。

例えば、下記の求人票は東京に本社がある東証二部上場企業の総務職の求人票になります。

30代以降に総務職へ転職する場合は、上記の求人票に記載しているように「総務法務3年以上」などの総務職の経験スキルが求められ、これまでの業務経験を通じて培ってきたスキルを具体的にどのように活かすことができるのかが問われることになります。

  • 【40代以降の転職】

40代以降の総務職への転職では「即戦力」が求められることはもちろんのこと、組織内で率先して業務を指揮する「リーダーシップ力」や若手社員を育成する「マネジメント能力」が求められることになります。40代以上の転職者に対しては長年の社会人経験を活かして、若手社員をマネジメントする立場として活躍してほしいと期待するようになるからです。。

例えば、下記の求人票は東京にあるJASDAQ(ジャスダック)上場企業の総務職の求人票になります。

上記の求人票では、「(人事・法務)総務の実務経験10年以上」や「マネジメント経験10年程度」の経験が必須要件となっており、40代以降の転職者や管理職の立場にある転職者については、それなりの業務スキル、業務経験が必要となることが分かります。

以上ここまでの説明でも分かりますが、採用活動を行う企業側が転職希望者に求めるスキルは、転職活動に取り組む際の年齢によって変わることを認識しなければいけません。

③担当業務の引継ぎ期間

社内の就業規則で「1ヵ月前までに申し出ること」といったような定めがある会社は多いですが、実際に仕事の引継ぎや忙しい時期を避けることを考えると現実的にそのような期間で退職することはかなり難しいです。退職するまでの間、普段の業務をこなしながら後任に業務の引継ぎをするのは想像以上に時間を要するからです。

例えば、総務職から転職をする場合は、担当する複数の業務を引継ぎするための引継書を作成しなければいけません。また、転職に成功する人は他の企業でも通用するようなスキルやポテンシャルを持っている人材である場合は、現職の企業から退職を考え直すように引き留めにあうこともあるでしょう。

在籍している会社になるべく迷惑をかけずに退職したい場合は、上記で示したような業務の引継ぎにかかる期間などを退職を希望する日から逆算して準備していくことが重要となります。

総務職への転職活動は在職中に行うべき?退職してから行うべき?

総務職への転職活動は「現職の仕事を続けながら行うべきか?」「退職してから行うべきか?」悩む方もいると思います。退職してから転職活動に取り組む場合、転職活動に集中できるメリットはありますが、在籍中に転職活動を行った方が良いといえます。

在職中に総務職への転職活動を行った方が良い理由として、具体的に以下の3点を挙げることができます。

  1. 収入が途切れず、精神的に安定する
  2. 計画的に転職活動に取り組むことができる
  3. ブランク期間を気にする必要がない

それぞれについて、具体的に解説します。

①収入が途切れず、精神的に安定する

会社に在籍している限り、毎月一定の給料が入るため、収入の面について気にする必要がありません。また、収入が安定しているため精神的に安定した状態で転職活動に取り組むことができます。

一方、退職してから転職活動に取り組む場合は収入が途切れてしまいます。残りの貯金残高を気にしながら生活しないといけないため、「早く転職先を決めなければ!」と、精神的に不安定な状況に陥りやすくなります。

②計画的に転職活動に取り組むことができる

会社に在籍しながら転職活動に取り組むことで、転職の条件が合う会社が見つかるまで転職活動を行うことができます。そのため、すぐに条件が合う会社が見つからなければ、期間をかけながら転職活動を行うことができます。

一方、退職してから転職活動を行う場合は収入が途切れてしまうため、転職を先延ばしにするという選択肢ができません。場合によっては、転職の条件が合わなくても妥協して転職せざるをえない状況になる可能性もあります。

③ブランク期間を気にする必要がない

会社に在籍しながら転職活動を行うことで、ブランク期間を気にせずに転職活動に取り組むことができます。

一方、退職してから転職活動を行う場合は、退職してからのブランク期間を気にしなければいけません。退職してから半年以上開いた場合は、「働く気がないのか?」など企業からマイナスなイメージを持たれてしまう可能性があるからです。また、退職してからブランク期間がある場合は、採用面接館を納得させるだけの理由がないと転職活動において不利になります。

以上からも分かりますが、在籍しながら総務職への転職活動を行う方がメリットは大きいといえます。しかしながら、仕事を続けながら転職活動に取り組まなければいけない分、転職活動に費やせる時間に限りがあります。そのため、現職を続けながら総務職への転職活動を行っている方の多くが転職エージェントを利用しながら効率よく転職活動に取り組んでいます。

自身にとって最適なタイミングを見極めて総務職へ転職する

これから総務職へ転職を考えている方であれば、誰もが自身にとってベストなタイミング(時期)で転職したいと思うはずです。

しかしながら、どんなに総務職への最適な転職時期を調べて事前準備を念入りに行ったとしても、自身が本当に転職したいと思えるような会社に出会えるかどうかは、実際に転職活動を始めてみないと分かりません。

そこで、転職エージェントに登録して、転職活動の幅を広げながら転職活動を行うようにしましょう。

転職活動はできる限り在職中に行った方がよいですが、在籍している会社になるべく迷惑をかけないように退職の準備をしなければいけません。特に担当している業務の引継ぎ期間には気を付けましょう。

ここまで説明してきた内容を参考にしながら、まずは自身にとって転職活動を行う時期として今が最適な時期であるのかどうかを真剣に見極めるところから始めてみてください。

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