事務転職を考える多くの求職者が利用する転職エージェントの1つに、リクルートエージェントがあります。
リクルートエージェントは、人材派遣で実績のある大手リクルートグループの株式会社リクルートキャリアが運営する転職サイトです。学生の就活支援サイト「リクナビ」も同社が運営しており、転職エージェント業界でもトップレベルのブランド力、知名度があります。
ただ、転職エージェントごとに提供する転職支援サービスに特徴があり、リクルートエージェントにも長所・短所があります。そのため、これらの特徴を把握した上で転職エージェントを活用しなければ、あなたが納得できる転職先を見つけることはできません。
そこでここでは、リクルートエージェントの評判・口コミを紹介しつつ、どのように活用すべきかについて解説していきます。
もくじ
業界トップの求人数を保有するリクルートエージェント
まず、リクルートエージェントが他の転職サイトと比較して非常に優れている点として、保有している求人数を挙げることができます。実際に保有している求人数は公開求人、非公開求人含め300,000件を超えています。
例えば、以下はリクルートエージェントのホームページに記載されている公開求人・非公開求人の数になります。
保有求人数では業界第2位の大手転職エージェントdodaと比較しても、リクルートエージェントの求人数は100,000件以上多いため、業界の中でも群を抜いているといえます。求人数が多い最大のメリットは「あなたの転職条件に一致する求人と出会う可能性が高い」ことにあります。
例えば、他の転職サイトで「紹介できる案件がない」と断られるような転職条件であっても、リクルートエージェントであれば条件が一致する求人が見つかる可能性があります。以下は、実際にリクルートエージェントを利用して転職した求職者が投稿した評判・口コミになります。
このように保有している求人数が圧倒的に多いため、他の転職サイトで紹介してもらえないような案件にも対応できるケースがあります。
私もリクルートエージェントを利用しましたが、他の転職サイトが紹介してくれる求人数は3~5件程だったのに対し、リクルートエージェントでは10件以上求人を紹介してくれました。
納得のいく転職を実現させるためにはミスマッチを防ぐことが必須であるため、数多くの求人を保有しているリクルートエージェントの存在は大きいといえます。
非公開求人を活用し、可能性を広げる
またリクルートエージェントを利用することで、公開されている求人だけでなく非公開求人の紹介を受けることができます。リクルートエージェントの非公開求人数は150,000件を超えており、これは求人総数の約5割を占めます。
また、公開されている求人の中にも大手企業や人気企業の求人がありますが、これだけ多くの企業が求人を非公開にする理由は主に以下の3点になります。
- 大手企業、人気企業の求人募集を公開すると応募が殺到するため
- 急な退職や人事異動の結果、早急に人材を確保する必要があるため
- 新規事業などの人材募集が競合他社に漏れないようにするため
このように、採用活動を行う企業側のニーズに対応するために求人を非公開にしています。
公開求人に加えて非公開求人もキャリアアドバイザーから紹介を受けることで、結果的にあなたの希望条件に一致する求人が見つかりやすくなります。
求人の種類、対象年齢ともに幅が広い
ここまで紹介してきたとおり、リクルートエージェントは他の転職エージェントを寄せ付けない圧倒的な求人数を保有しています。そのため、様々なニーズに対応できる求人を扱っています。
実際にリクルートエージェントでは、以下のような属性について専任のアドバイザーが対応してくれます。
- 管理職(ハイクラス)の転職
- 外資系・グローバルの転職
- 第二新卒の転職
- Uターン・Iターン
このようにリクルートエージェントでは様々な事情の求職者ニーズに対応するため、幅広い年代や地方の転職まで対応できる求人を揃えています。例えば、以下の求人票はリクルートエージェントに掲載されていた「大阪に本社がある大手企業の人事職の求人」になります。
上記は人事の求人を例に挙げましたが、他の管理部門の事務求人や一般事務、営業事務、秘書の求人も数多く保有しています。
このほか、求職者の中には「地方(地元)で働きたい(Uターン転職)」「自然のある地域へ転職したい(Iターン転職)」と考える人もいます。このようなニーズに対応するために、リクルートエージェントでは他の転職エージェントが踏み込む余裕のない地域の企業と連携し、求人情報を提供しています。
例えば、下記の求人票は宮城県に本社がある中小企業の営業事務の求人募集になります。
上記求人企業の本社は宮城県岩沼市(人口4~5万人)にありますが、リクルートエージェントであれば人口の少ない地方の求人まで扱っています。このように幅広い求職者のニーズに対応できることが、リクルートエージェントの強みです。
転職に役立つエージェントレポートを活用する
転職サイトを利用する多くの求職者が、仕事をしながら転職活動に取り組んでいます。そのため、情報収集に多くの時間を割くことができず、求人票に掲載されている情報だけで応募する企業を判断しがちになります。
そこでリクルートエージェントでは、キャリアアドバイザーのカウンセリング実施後に、応募企業の業界事情や企業分析を独自の視点から情報収集した「AGENT Report(エージェントレポート)」を受け取ることができます。
エージェントレポートでは、Webサイト上で求人票を見るだけでは判別しにくい職場の雰囲気や働き方など、求職者が気になることについて仕事現場を取材して情報がまとめられています。そのため、求人情報と実態が違うといった転職によるミスマッチを未然に防ぐことができます。
なお、エージェントレポートでは以下の内容について応募企業ごとに確認することができます。
- 活躍する人材
- 企業の特徴・業界トレンド
- 仕事のやりがい・働く環境
- 選考について
上記の内容は面接対策にも非常に役立つため、面接を受ける前に読み込むと良いです。
ただし、全ての企業のエージェントレポートがあるとは限りません。そのため、エージェントレポートの有無関わらず、求人票だけでは判別しにくい気になる情報については遠慮なく転職エージェントに確認するようにしましょう。
全国で転職支援を受けることが可能
なお、リクルートエージェントは大手転職エージェントとして全国各地に拠点があり、それぞれの拠点で転職支援を受けることができます。北海道から九州の福岡まで拠点を設置しており、都心部だけでなく地方の転職にも対応しています。
参考までですが以下、リクルートエージェントの拠点を一覧にまとめてみました。
北海道地方 | 北海道支社 |
東北地方 | 東北支社 |
関東地方 | 東京(本社) 西東京支社 横浜支社 さいたま支社 千葉支社 宇都宮支社 |
中部・東海地方 | 名古屋支社 静岡支社 |
関西地方 | 大阪支社 京都支社 神戸支社 |
中国・四国地方 | 中四国支社岡山オフィス 中四国支社広島オフィス |
九州地方 | 福岡支社 |
もし転職エージェントを利用する場合、上記の支社でキャリアアドバイザーによるカウンセリングを受けることができます。また、支社に足を運ぶことが難しい人は電話でもカウンセリングを受けることが可能です。
・カウンセリングは土日でも受けられる
リクルートエージェントでは働きながら転職活動に取り組む人が多いことを考慮し、土曜日・日曜日でもカウンセリングを受けることができます。
土曜日にカウンセリングを実施している転職エージェントは多数あるものの、日曜日までカウンセリングを受けられる転職エージェントは非常に稀(まれ)です。ただ実際には土日休みの求職者が非常に多く、土日は予約が殺到します。
実際に私も土日休みの会社に勤務しながらリクルートエージェントを利用していましたが、カウンセリングや打合せなどで土日に予約を取ろうとしても直近だと予約できない日もあり、平日の夜に利用することもありました。そのため、土日にカウンセリングを希望する人はなるべく早く予定を押さえることをおすすめします。
面接力向上セミナーで面接対策を万全にする
中途採用の面接は、これまでの職務経歴をもとに実施されるため、学校生活で取り組んだことを中心に聞かれる就職活動の面接とは全く別物になります。
これまで何回も転職を経験してきた人であれば話は別ですが、転職エージェントを利用する多くの求職者が中途採用の面接に苦手意識を持ちます。こうしたことを踏まえ、リクルートエージェントでは「面接力向上セミナー」を実施し、面接対策に非常に力を入れています。
面接力向上セミナーは、リクルートエージェントに登録すると無料で参加することができます。ただ無料で受けられるセミナーとは思えないほど内容が充実しており、受講者からの評判も非常に高いです。
私も会社帰りにセミナーに参加しましたが、会場は満席で幅広い年齢の求職者が参加していました。
私が参加した時はリクルートエージェントに30年以上勤務し、1000人を超える求職者の模擬面接を実施してきたベテランの方が講師でした。セミナーは約2時間で、配布されるテキストに沿って講義が進みます。
なお、セミナーは講義形式で以下のような面接で重要となるポイントについて淡々と解説してくれます。
- 面接を受けるときの正しい心構え
- 応募企業との接点の見つけ方
- 正しい転職理由・志望動機の作り方
- 面接での正しいアプローチの方法
- 本番で使える面接テクニック
上記の内容は一例ですが、面接に挑む心構えとして非常に役立つ知識を学ぶことができます。
登録するとキャリアアドバイザーから受講するように勧められますが、特に中途採用の面接を受けたことがない人は対策の一環として受講することをおすすめします。
・模擬面接で面接本番に備える
なお、面接本番前には模擬面接を受けることができます。
リクルートエージェントは転職エージェント業界で最も転職支援実績を積み上げている企業であり、内定に直結する面接対策に抜かりがありません。そのため、リクルートエージェントを利用して転職した人の評判・口コミでは、以下のように面接対策について高く評価している人もいます。
このように過去に実施された各企業の面接内容を考慮し、応募企業に合わせた面接対策を行ってくれます。
私は他の転職エージェントで既に面接対策を受けていましたので、リクルートエージェントの模擬面接は受けませんでしたが、初めて転職エージェントを利用する人は必ず模擬面接を受けるようにしましょう。
面接に自信がない人でも面接担当者がしっかりとアドバイスをくれるため、着実に面接対応力を身に付けることができます。
キャリアアドバイザーの当たり外れが大きい
業界最大手のリクルートエージェントには、優秀なキャリアアドバイザーが多く在籍しています。
ただ、リクルートエージェントを利用した人の評判・口コミでは、相性の良い利用者と相性の悪い利用者が明確に分かれる傾向があります。以下は、実際にリクルートエージェントを利用した求職者が投稿した評判・口コミの内容になります。
このように担当に就くキャリアアドバイザーによっては、とにかく転職を優先する対応が目立つと評価する求職者もいます。このほか、「メールの対応が遅い」「対応が強引」「事務的な対応」など、キャリアアドバイザーの対応について様々な評判・口コミが投稿されています。
実際に私を担当してくれたキャリアアドバイザーは、どの転職エージェントよりも多くの求人を紹介してくれて素早く柔軟に動いてくれました。しかし、dodaやパソナキャリアで担当してくれたキャリアアドバイザーの方が親身に話を聞いてくれて転職相談しやすい雰囲気づくりに努めてくれた印象が強いです。
その一方、求職者とキャリアアドバイザーの相性が良い場合、以下の口コミからも分かるとおり業界トップの転職支援実績のノウハウを活用し求人の紹介から内定までスムーズに手続きが進みます。
このように担当に就くキャリアアドバイザーとの相性次第で、利用者の評価にも大きく差がつくことが分かります。
ただ、キャリアアドバイザーと利用者の相性が合わないことは他の転職エージェントでも同じように起こります。そのため、どんなに優秀な転職エージェントでも上記で紹介した口コミのように低い評価を受けることがあります。
複数の転職サイトを活用し、可能性を広げる
これまで述べたとおり、リクルートエージェントは求人数や面接対策の質など、他の転職サイトと比較して優れている点があります。しかし、必ずしも担当に就くキャリアアドバイザーと相性が良いとは限りません。
リクルートエージェントに在籍するキャリアアドバイザーの多くは場数を踏んだベテランのキャリアアドバイザーです。ただ、中には経験の浅いキャリアアドバイザーもいます。
もし、そのような経験の浅いキャリアアドバイザーが担当になった場合、希望とかけ離れた条件の求人を紹介されたり、対応が雑であったりするため、逆にストレスになることもあります。
そこで複数の転職サイトに登録し、他の転職サイトと比較検討しながら相性の良い転職サイトを絞り込むようにしましょう。私の場合、4社の転職サイトに登録して転職活動を行いましたが、できれば3社以上の転職サイトに登録するようにしましょう。
そうすることことで、リクルートエージェントの転職支援サービスの良さや他の転職サイトの優れている点を把握することができます。
圧倒的な求人数を誇るリクルートエージェントを活用する
リクルートエージェントは転職実績のある大手企業のリクルートが運営しているため、ブランド力、知名度ともに高い転職エージェントの1つです。そのため、多くの求職者がリクルートエージェントを利用しています。
中でもリクルートエージェントが提供している転職支援サービスには、以下のような特徴(強み)があります。
- 求人数が圧倒的に多い
- 知名度、ブランド力があり安心して利用できる
- 面接対策の質が高い
また、これまで全国各地で積み上げてきた人材派遣の実績があるため、都心部だけでなく地方の企業とのコネクションも強いです。そのため、他の転職エージェントで断られるような案件にまで対応できることもあります。
なお転職条件に見合う最適な求人を見つけるためには、できるだけ多くの求人情報を手に入れることが必須です。そうしたとき利用する転職エージェントの1つとして、どの転職エージェントよりも多くの求人を保有しているリクルートエージェントを活用すると良いです。