これから総務職へ転職したいと考えている誰もが、少しでも有利に転職活動を進めたいと思っているはずです。その方法の一つとして、「資格を取得すれば有利に総務職への転職活動を勧められるのでは?」と頭をよぎる人はきっと多いでしょう。しかしながら、どの企業にも通用する資格というものは存在せず、簡単に転職できないのが現状です。求人募集をかけている企業がどういった人材を求めているのかは、企業によって違うからです。

例えば、同じ総務職の募集であっても、3年以上の総務経験者を募集している企業もあれば、社会保険労務士の資格保有者を募集している企業もあります。

総務職は求人情報が出たとしても、採用人数が少なく、特に女性から非常に人気がある職種となっているため、応募が殺到するのが現状です。そのような状況の中で、少しでも有利に転職を進めるためには、総務職の転職事情を事前にしっかりと調べ、正しい知識を身に付けた上で転職活動に取り組む必要があります。

ここでは、「資格を取得することで総務職への転職活動を有利に進めることができるのか?」という観点から総務職への転職事情について解説していきます。

総務職への転職で資格と経験のどちらが有利になるか?

上記でも説明したとおり、「資格を取得すれば総務職への転職を有利に進められるのでは?」と考えたことがある人は多いと思います。それを証明するかのように、転職に関連するキーワードで検索すると、資格に関連する情報サイトをよく目にします。

しかしながら、現実は資格が必ずしも有利に働くとは限りません。どちらかというと、資格よりも業務経験を優先する企業が多いです。理由は以下の3点を挙げることができます。

  • 資格の取得だけでは、転職先の企業の課題にすぐに対応するのは困難である
  • 同じような業務経験があれば、仕事を覚えるスピードが早い
  • すぐに企業の課題に対応できる人材となる可能性が高い

例えば、あなたが人事労務検定などの人事に関わる資格を取得したとします。転職してすぐに上司から「うちの会社の人材採用計画案を作成してくれないか?」と言われても、すぐに対応することは非常に難しいでしょう。

一方、資格を取得していなくても総務職のさまざまな仕事の課題を経験したことがある方は経験が多い分、課題を解決するための多くの知恵を持ち合わせています。そのため、新しい会社でも柔軟に解決策を提案できる可能性が高くなります。

以上の理由からも分かりますが、同じような業務を経験している方は人材教育にかかるコストが軽減され、企業にとってもメリットが大きいのです。例えば、下記の求人票は大阪に本社がある会社の総務職の求人募集になります。

このように、「総務業務経験5年以上」が応募資格の必須条件となっています。上記のような求人募集をしている企業は、総務経験者が採用されやすいです。このことからも分かりますが、資格取得者が必ずしも総務職への転職で有利になるとは限らないのです。

総務職への転職を有利に進めたいなら、資格の取得を目的としない

「資格を取得した方が転職に有利」という認識を持っている方は、考え方を見直す必要があります。資格の取得はあくまでも、その資格に関わる専門的な知識を有している証明に過ぎないからです。

例えば、あなたが簿記の資格を取得したとします。この場合、資格を取得したことで得られるものは簿記に関する高度な知識になりますが、それによって経理関係の実務がこなせる訳ではありません。「知識を得ること」と「仕事ができる」ことは決してイコールではないのです。

そういった意味で資格は、専門的な知識に関わる業務を効率的に遂行できる可能性があることを示すものと認識した方がよいです。

しかし、さまざまな求人の中には資格保有者が優遇されるような求人があることも事実です。特に業務独占資格はその資格保有者しか行えない業務があるため、そのポジションで欠員が生じた場合は資格保有者が優先されることになります。

例えば、総務職で業務独占資格に該当するものとして「社会保険労務士」があります。この資格保有者のポジションで欠員が生じた場合は、社会保険労務士の資格保有者が優先されます。

以下の求人票は、大阪に本社がある中小企業の求人募集になります。

上記のような求人票では、社会保険労務士の資格を有する人材が求められていることになります。このような求人に社会保険労務士の資格を持っていない方が応募しても不採用となるでしょう。

もし、総務職へ転職するために資格の取得を目指すのであれば、資格の取得が目的となってはいけません。資格の取得によって得る知識を転職先の総務職でどのように活かしたいのかを具体的に考えてから、資格の取得を目指すようにしましょう。

総務職への転職に有利な資格はあるのか?

これまでも説明してきましたが、資格を取得することが必ずしも総務職への転職で有利になるとは限りません。総務職で担う仕事のほとんどが、資格がなくてもこなすことができる内容となっているからです。

例えば、過去に私は大手企業の総務職に勤めていましたが、特に資格を持っていなくても業務に支障が出るようなことはありませんでした。

しかしながら、総務職の業務に役立つ資格を取得するのであれば、そのことを見越して資格を取得するのはよいでしょう。専門的な知識があれば、その知識を活かして仕事を効率的に進めることができる場面もあるからです。

例えば、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格は、「Word」「Excel」などを使いこなす技術を高めることができるため、総務職で仕事をこなすうえで役に立つ資格といえます。総務職では上司から急に資料の作成を頼まれることが多いため、MOSの知識を深めることで周りの従業員に頼らずスムーズに資料を作成することができるからです。

私の場合は独学で使いこなしていましたが、特に「Word」「Excel」「PowerPoint」の3つのツールを使いこなす技術があれば、総務職の仕事でも非常に役立つため、おすすめの資格といえます。

また、会社の規模が比較的に小さい中小企業などでは、「総務人事」「総務経理」といった部署を設置し、人事関係や経理関係など複数の仕事を1つの部署で担うことがあります。このような、人事関係の業務を担うポストと経理関係の業務を担うポストの求人募集では、求められるスキルも異なり、仕事で役立つ資格も違います。

例えば、総務人事部署の業務知識として役立つ資格には、「社会保険労務士」「キャリアコンサルタント」「人事総務検定」「メンタルヘルス・マネジメント」があります。また、総務経理部署の業務知識として役立つ資格には、「簿記」があります。

以下では、総務職の仕事で役立つ資格をまとめてみましたので、今後の転職活動の参考にしてください。

総務で役立つ資格①:MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

日本の多くの企業がマイクロソフトオフィスを採用しています。中には、クリエイティブな企業でアップルを採用している企業もありますが、それでもマイクロソフトオフィスを採用している企業が圧倒的に多いです。

総務職では企画資料の作成やプレゼンテーション資料を作成する際に「Word」「Excel」「PowerPoint」などマイクロソフトオフィスのアプリケーションツールを使う機会が非常に多いです。

ここで紹介するMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格を取得することで、資料の作成をスムーズに行うことができるだけでなく、誰が見ても分かりやすい資料を作成することが可能になります。総務職を含めた事務系職種における汎用性の高いスキルを身に付けることができますので、取得する価値は高いといえるでしょう。

【試験内容】

マイクロソフトオフィスのアプリケーションはバージョンが更新されるごとに新しい機能が追加・変更されるため、資格試験の区分は各バージョンごとの実技試験となります。

試験科目は、Word(文書作成ソフトウェア)、Excel(表計算ソフトウェア)、PowerPoint(プレゼンテーションソフトウェア)、Access(データ管理システムソフトウェア)、Outlook(個人情報管理ソフトウェア)の各アプリケーションごとに実技試験が実施されます。

WordとExcelについては、「スペシャリストレベル(一般レベル)」と「エキスパートレベル(上級レベル)の2種類に分かれており、目指すスキルによって選択することが可能です。

【資格取得のメリット】

マイクロソフトオフィスの基本的な操作から応用的な操作まで実践的に学ぶことができます。操作技術を深めることで、総務職を含めた事務系職種における企画資料の作成やプレゼンテーション資料の作成、データシステム管理のアプリケーションツールを使いこなす実用的なスキルを身に付けることができます。

そして、短時間で誰が見ても分かりやすく、見栄えのよい資料作成が可能となるほか、データの集積管理やデータの分析を容易に行えるようになります。また、効率的にPC作業をこなせる分、他の業務に時間を費やすことが可能となります。

総務で役立つ資格②:ビジネスキャリア検定

企業の規模によりますが、組織を管理する立場にある総務職には人事、労務管理、経理、財務、経営企画など幅広い職務が存在します。ビジネスキャリア検定では、この細分化された職務の実務において必要とされる専門的な知識を体系的に学ぶことができます。

ビジネスキャリア検定を取得することにより、企業側は職務ごと(総務・人事・労務管理・経理・財務など)に必要となる能力評価の基準を明確にし、人材育成に活用することができるようになります。一方、職務を担当する従業員側は、職務の遂行に必要となる知識や実務能力を把握することができ、職務に対する目標プランを明確に立てることができます。

このように、入社間もない従業員だけでなく、企業の管理職の立場にある方にとっても役立つ資格といえるでしょう。

【試験内容】

試験分野は「人事・人材開発・労務管理」「経理・財務管理」「営業・マーケティング」「生産管理」「企業法務・総務」「ロジスティクス」「経営情報システム」「経営戦略」の8つの分野に分かれています。

さらに、職務遂行能力に応じて等級が分かれており、等級のレベルに応じた試験区分となっています。

1級:実務経験10年以上(部長職・ディレクター職相当)

2級:実務経験5年程度(課長・マネージャー職相当)

3級:実務経験3年程度(係長・リーダー職相当)

BASIC級:学生・就職希望者・内定者・入社直後の社員

【資格取得のメリット】

従業員のメリット:担当する職務の基礎知識から専門的な知識を身に付けることができ、職務スキルを磨くことができます。

企業側のメリット:試験が分野別に細分化されていることで、従業員の職務能力を企業実務の観点から客観的に評価することができます。

総務で役立つ資格③:IPO(新規株式公開)実務検定

日本の企業の中には、株式上場企業もあれば、株式未上場の企業もあります。誰もが聞いたことがある大企業でも、株式未上場の企業はたくさん存在します。株式上場企業数は、2018年11月時点で約3,650社と非常に少なく、日本企業の総数の0.1%に満たないのが現状です。

もし、これから未上場の企業が株式上場を目指す場合は、株式上場に必要な申請手続きのほかに、監査法人による会計監査や証券会社の審査に対応するなど専門的な知識と実務能力が必要となります。また、このような職務を担当するのは企業の中でも総務職となるケースは多いです。

このことから、IPO実務検定を取得している人材は、株式上場を目指す企業にとって重要な役割を担い、活躍することが期待できるでしょう。ただ、上場に関わる資格なので対象となる企業は少なく優先順位は落ちます。

【試験内容】

「倫理・社会的責任」「制度・コンプライアンス」「上場準備実務」の3つの分野から構成されています。上場審査基準、会社法、金融商品取引法、コンプライアンス(法令遵守)、コーポレート・ガバナンス(企業統治)、ディスクロージャー(情報公開)など上場準備に必要な知識を幅広く体系的に学ぶことができます。

目指すスキル能力によって、試験区分が分かれています。

上級レベル:上場準備の責任者として、上場準備に必要な業務を特定し、その業務と関係する社内の各部門や各従業員に割り当てることができます。また、上場準備に関わる監査法人や証券会社などと折衝する業務をこなすことを目標とします。

標準レベル:上場準備を支援する従業員として、上場準備の責任者をサポートする業務をこなすことを目標とします。

【資格取得のメリット】

これから上場準備の分野でプロフェッショナルを目指す未経験者にとっては、株式上場を目指す成長企業へ転職するためのツールとして役立てることができます。

このほか、上場準備企業や上場関連のビジネス(監査法人・証券会社など)に勤める方にとっては、短期間で自然に上場準備に役立つ知識や実務能力を身につけることができます。

また、所定の手続きを行うことで、日本IPO実務検定協会の会員となることができます。会員に対しては、協会から上場関連法規の改正情報や上場準備、ディスクロージャー(情報公開)、IR(投資家向け広報)に関するさまざまなウェブセミナーが協会から提供されます。

人事で役立つ資格①:社会保険労務士

社会保険労務士は総務職の中でも、従業員(ヒト)に関わる手続きの専門家として活躍の場があります。仕事内容は、労働保険、社会保険、年金給付などの手続きに関わる書類の作成、アドバイスなど広範囲にわたる業務をこなし、従業員の採用から退職までに関わる手続きのフォローを行います。

また、社会保険労務士の資格は国家資格でありながら業務独占資格でもあります。そのため、業務内容の中には社会保険労務士の資格保有者にしか認められていない業務(労働社会保険諸法令に基づき行政機関に提出する届出書の作成など)があります。

そのため、総務人事の求人募集の中には「社会保険労務士の資格保有者」を応募条件としている企業も存在するため、そのような求人を募集している企業への転職で有利となる場面もあるでしょう。

【試験内容】

「労働基準法及び労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「労働管理その他の労働に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」「健康保険法」「厚生年金保険法」の合計8つの分野から出題されます。

【資格取得のメリット】

働き方を選択することができます。

企業内勤務:民間企業で労務管理手続きや社会保険手続きに関するプロフェッショナルとして活躍することができます。

独立開業:実務経験を積み上げることで、独立開業への選択を増やすことが可能となります。企業や個人と契約を結び、労務管理や社会保険手続きに関わる業務の代行、時には企業の労働者の雇用に関連するコンサルティング業務など実力によっては幅広く活躍できる可能性があります。

人事で役立つ資格②:キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、2016年に国家資格として発足しました。企業に勤める従業員のこれまでの職務経験や適正能力をもとに、将来的なキャリア形成やキャリアプランのマネジメントを専門とする資格になります。

支援する対象者は、企業内の従業員だけにとどまらず、就職活動中の学生、ハローワーク、人材派遣などの求職者と広範囲にわたります。

キャリアコンサルタントの資格取得により、企業内における人材開発や適正な人員配置などの専門的な知識を身に付けることができるため、総務人事部署で活躍することが期待できます。

【試験内容】

学科試験と実技試験に分かれており、実技試験では「ロールプレイ」の面接試験が採用され、実務の場面を想定した設定で行います。

学科試験の科目は、「職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目」「キャリアコンサルティングの理論・実務・社会的意義・倫理と行動に関する科目」になります。

【資格取得のメリット】

専門家として「キャリアコンサルタント」を名乗ることができ、経験を積むことで「独立キャリアコンサルタント」として活躍する場を広げることが可能となります。

人事で役立つ資格③:人事総務検定

その名のとおりですが、企業における人事、労務管理などに関わる業務の専門的な法律の知識を身につけるための資格検定となります。総務人事部署でスキルアップを目指したい方は専門的な法律知識を得るために、資格取得を目指して勉強するのもよいでしょう。

一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LECが指定講習実施団体として検定を実施しています。

また、社会保険労務士の実務に役立つ専門的な法律知識を学ぶことができるため、将来的に社会労務士の資格取得を目指す方にとっても資格を取得することによる価値は大きいといえるでしょう。

【試験内容】

実務能力のレベルに応じて等級が分かれおり、等級のレベルに応じた試験区分となります。

1級(課長レベル):2級取得者がより高度な専門的知識を取得するための上級資格となります。

2級(主任レベル):人事総務の仕事に関わる知識に対する応用力を身に付け、実務対応スキルや労務管理、就業規則などの知識を学んでいきます。

3級(人事総務担当者レベル):人事総務業務の初心者からある程度の経験者まで、人事総務の仕事に関わる基礎知識の確認と幅広い知識の取得を目指します。

※3級に合格した時点で協会への登録手続きが必要となります。

出題内容:①年金給付 ②労働基準法・労働安全衛生法 ③労働者災害補償保険法 ④雇用保険法 ⑤労働保険徴収法 ⑥健康保険法 ⑦労務管理 ⑧医療保険法、介護保険法 ⑨税の知識 ⑩給与計算 ⑪個人情報とマイナンバーの取り扱いに関する知識など

【資格取得のメリット】

協会に登録することで、法改正などの情報提供サービスを受けることができ、協会主催の研修やイベントに参加することが可能となります。

資格取得の過程で学習する内容が、社会保険労務士の実務に関わる内容となっているため、社会保険労務士の実務に役立つ知識を学ぶことができます。

人事で役立つ資格④:メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、企業の人事担当者や管理職の立場にある人がメンタルヘルスに関わる専門的な知識を身に付けることで、労働者が抱えるストレスや心身の不調を未然に防ぐことを目的としています。

日本の企業では、仕事内容や社内の人間関係に悩まされる従業員が多く、そのストレスが原因でうつ病の発症や体調不良に陥ってしまうケースが後を絶ちません。このことは休職者や離職者を生み出す要因となっており、企業における労働力の低下を招く結果となっています。

このような状況を未然に防ぎ、従業員が生き生きと活躍できる職場環境を整えるためには、メンタルヘルスケアに関する専門的な知識が欠かせません。特に、メンタルヘルス・マネジメント検定のⅠ級(マスターコース)は人事労務スタッフ・経営幹部レベルの試験となっているため、総務人事部署においても、メンタルヘルスケアに関する計画や立案などの専門的な知識として役立てることができます。

【試験内容】

Ⅰ種(マスターコース 人事労務スタッフ・経営幹部レベル):自社の人事方針を踏まえた上で、メンタルヘルスケア計画、保健機関などの専門機関スタッフとの連携、従業員への研修などに関する企画から実施まで行うことがレベルを目指します。

出題科目:①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性 ②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割 ③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ④人事労務管理スタッフに求められる能力 ⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画 ⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進 ⑦相談体制の確立 ⑧教育研修 ⑨職場環境等の改善

※Ⅰ種のみ、論述試験が実施されます

Ⅱ種(ラインケアコース 管理職レベル):普段から職場の従業員の健康管理に配慮し、従業員に体調不良の兆候が見受けられた場合に安全な配慮のもと、柔軟に従業員へのケア対応を行うことができるレベルを目指します。

出題科目:①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割 ②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ③職場環境等の評価および改善の方法 ④個々の労働者への配慮 ⑤労働者からの相談への対応 ⑥社内外資源との連携 ⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法

Ⅲ種(セルフケアコース 一般社員レベル):自身のストレスの状態を把握することにより、体調の不調に早急に気づくことができ、自身の判断でセルフケアを行うことができるレベルを目指します。

出題科目:①メンタルヘルスケアの意義 ②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ③セルフケアの重要性 ④ストレスへの気づき方 ⑤ストレスへの対処、軽減の方法

【資格取得のメリット】

労働者が資格を取得することで、将来的に管理職の立場になった時に知識として役立てることができます。また、正しいメンタルヘルスの知識を持つことで、活気のある職場づくりに役立てることができます。

経理で役立つ資格①:日商簿記検定

企業における簿記の役割は、企業の日々の経営状況を記録・計算することで企業の財政状況を明らかにすることにあります。大企業、中小企業に関わらず企業活動する以上、お金の流れを正確に把握することは非常に重要となります。

簿記の技能を活かすことで、企業は経営状況を把握することができ、企業経営の方向性や企業計画の見直しを図ることができます。そのため、総務経理部署で働く従業員として簿記の知識を備えている人材は企業にとって価値のある人材といえるでしょう。

【試験内容】

1級:極めて高度な会計処理全般を学び、会社法、企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができるようになることを目的としています。大企業規模の簿記知識を想定しています。

出題科目:商業簿記・会計学、工業簿記・原価計算

2級:高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、財務諸表の数字から企業の経営状況を判断することがでるようになることを目的としています。中小企業規模の簿記知識を想定しています。

出題科目:商業簿記・工業簿記

3級:簿記に関する基礎知識を学び、経営関係書類の適切な処理など初歩的な実務がある程度可能となることを目的としています。小規模な株式会社における経理担当者の簿記知識を想定しています。

出題科目:商業簿記

【資格取得のメリット】

経理事務に必要となる会計の知識だけでなく、基礎的な経営管理に関する知識、あるいは財務諸表の分析力が身に付きます。正しい帳簿の管理を行うことで、自社や取引先の企業の経営状況を把握することができるようになります。また、簿記の知識を深めることで、社会人としてコスト感覚を磨き上げることができます。

以上、総務職の業務に役立つさまざまな種類の資格を紹介しましたが、上記でも説明したとおり、資格を取得すれば必ず転職で有利になる訳ではありません。

しかしながら、資格の取得は専門的な知識の修得に繋がるため、転職後にその知識を生かすことで活躍の場が広がり、将来的に企業にとって必要とされる人材になる可能性があります。

もし、あなたが資格取得を目指すのであれば、資格取得に向けて勉強を始める前に以下の点を確認するようにしてください。

  • なぜ、資格を取得する必要があるのか
  • 資格を取得した後に、その知識をどのように活かしたいのか
  • 今、資格を取得する必要があるのか

以上の3点について真剣に考えた結果、総務職への転職に資格の取得が必要なのであれば、資格取得に向けて勉強するようにしてください。

第二新卒の転職は資格があった方が有利?

では、第二新卒(新卒社会人3年目ぐらいまで)の方が転職する場合は、資格を取得していた方が転職で有利になるかのというと、決してそうではありません。第二新卒社会人は社会人経験が浅いため、資格を持っていることよりも、その人の将来的な可能性(ポテンシャル)を重視する企業が多いからです。

例えば、若手社員を採用したいと考えている企業の総務経理部署の求人募集では、簿記の資格を持っているかどうかだけで採用の判断をするわけではありません。資格を持っていることに越したことはありませんが、第二新卒者を採用する企業はどちらかというと将来的に企業にとって有望になる可能性が高い人材を採用します。

例えば、下記の求人票は大阪にある中小企業の総務経理部門の求人募集になります。

上記の求人募集では、第二新卒者が応募の対象となっていますが、求めるスキルが「簿記3級以上の知識がある方」となっています。つまり、この求人募集では簿記の資格を取得していなくても、簿記3級以上の知識があれば採用される可能性があります。

実際にこのような求人募集をかけている企業は他にもたくさんありますが、こういった企業は応募者が資格を持っていること以上に、将来的に企業の即戦力として活躍してくれそうなポテンシャルを持っていることを求めていたりします。

しかしながら、資格を持つことは意味がないわけではありません。ポテンシャル面だけでは優劣付け難い同じような第二新卒者が採用の候補となった場合は、資格を持っている人が採用されることもあります。

第二新卒で転職を検討する場合は、その企業が「どのような人材を求めているのか」「企業が求める応募条件に対して、自身のスキルが適正であるか」をよく吟味してから応募するようにしましょう。

30代以降の総務職未経験者は資格があっても不利なのか?

一般的に30代以降の総務職への転職は、その企業にとって即戦力となる人材が求められることになります。このことから、30代以降の総務職未経験者の転職については、より厳しさが増すと言ってもよいでしょう。

そこで対策として、「30代以降の総務職未経験者は資格を取得することで、少しでも転職活動を有利に進めることができるのでは?」と思うかもしれません。

結論を言いますと、30代以降の総務職未経験者の転職は資格を取得したとしても、不利になる可能性が高いです。総務職でも30代以降の転職となると、それまでの社会人経験を通じて培ったスキル能力を生かして企業の即戦力になることが求められるからです。

例えば、30歳の方が経理事務未経験で簿記の資格を持っていたとします。その方が総務経理の中途採用を応募したとしても、採用される可能性は非常に低いです。

しかしながら、中には30代以降であったとしても、条件を満たせば総務経理の実務が未経験でも転職できる可能性がある求人も存在します。

例えば、下記の求人票は東京にある中小企業の総務経理部門の求人募集になります。

上記のような求人募集をしている企業であれば、たとえ30代以降で総務経理の実務が未経験であったとしても、簿記2級の資格を持っていれば採用される可能性はあります。ただし、このような条件で求人募集している企業は非常に少ないといえます。

また、総務経理の実務が未経験である方は最低「簿記2級以上」の資格を取得していなければ、転職することは厳しいと考えた方がよいです。

総務職は求人募集があったとしても採用人数は1人であることがほとんどです。そして、総務職は女性を中心に人気のある職種ですので、応募が殺到することになります。そのような中から30代以降の総務職未経験者が採用されることは、たとえ資格を持っていたとしても非常に難しいといえます。

資格の取得が総務職への転職で有利になるとは限らない

ここまで総務職への転職では、資格の取得が必ずしも有利になるとは限らないことを説明してきました。しかしながら、総務職の中でも社会保険労務士のように業務独占資格である場合は、その資格保有者にしか認められていない業務があるため、求人募集の内容によっては資格保有者が有利になることがあるのも事実です。

ここで紹介した資格が転職活動で有利に働くかどうかは、応募する企業がどのような人材を求めているかによります。そのため、「資格を取得した方が転職に有利になるはずだ!」と先走って資格を取得しても、転職した企業で将来的に生かせなければ資格を取得した意味がなくなります。

そこで、総務職への転職を少しでも有利に進めたいと考えているのであれば、3社以上の転職エージェントを活用して求人の幅を広げ、サポートを受けながら転職活動を進めるようにしましょう。転職エージェントは転職を有利に進める方法だけでなく、資格取得の相談や面談に至るまでの手続きなど幅広く対応してくれます。

もし、あなたが総務職への転職で資格の取得を目指す場合は、「将来的なキャリア形成の過程で、資格の取得が必要なのかどうか」を真剣に考えてから勉強するようにしましょう。

事務転職で失敗しない転職サイトの活用法とは

事務転職を考えるとき、多くの人が転職サイトを活用します。ただ事務職は倍率が高く、簡単には転職できません。自力で転職先を探そうとしても、1件1件求人を見極めるには相当の労力を使います。またエントリー書類(履歴書・職務経歴書)の作成や面談対策、転職条件の交渉まで自ら行う必要があります。

しかし転職サイトに登録すれば、カウンセリング実施後にキャリアアドバイザーから転職条件に見合う求人を無料で紹介してもらえます。さらに履歴書や職務経歴書の添削、面談対策、転職条件の交渉まであなたの代わりに行ってくれます。

ただし、「多くの求人を紹介してくれる転職サイト」「カウンセリングに力を入れている転職サイト」「女性の転職支援に力を入れている転職サイト」など、選ぶ転職サイトによって特徴や強みに違いがあります。これらのことを理解した上で転職サイトを活用しなければいけません。

そこで以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの特徴や強みの違いを理解して活用すれば、事務転職の失敗を防ぐことができます。