一般事務や営業事務へ転職するとき、必ず考えなければいけないものとして志望動機があります。

志望動機は転職理由が明確に表れるため、企業の採用担当者は最も着目します。そのため、誰でも書けるような志望動機では他の応募者と差がつかず、採用担当者の目に留まりません。

また、志望動機を書く履歴書についても転職になると、正しい書き方が分からず悩む人も多くいます。もし人気のある事務転職を成功させたいのであれば、社会人としての正しい履歴書の書き方についても押さえておきたいところです。

そこでここでは、事務転職で興味を引く志望動機や正しい履歴書の書き方について解説していきます。ここで述べることを理解すれば、採用担当者の気を引く志望動機や履歴書を作成することができます。

事務職の転職で考えるべき志望動機の重要な2つのポイント

事務職へ転職を目指す多くの人が志望動機に頭を悩ませます。

しかし、志望動機は応募する企業に自分を売り込む重要な意思表示であるため、内容は慎重に作らなければいけません。また志望動機の内容は、求職者自身と求人企業の双方の事情を踏まえた上で作成する必要があります。

このように志望動機の作成は難しいため、結果的に「志望動機が書けない」と多くの人が悩みます。そこで事務転職の志望動機を作成するとき、下記2つのポイントを意識するようにしましょう。

  • 応募企業が求める人物像を把握する
  • 事務転職で経験を活かせるスキルを考える

上記のポイントを意識することで、採用担当者や面接官の興味を引く志望動機を作成することができます。以下、それぞれの重要なポイントについて解説していきます。

応募企業が求める人物像を把握する

求人募集をかける企業側も採用したい人物像があるため、応募企業が採用したい人材を知ることから始めなければいけません。どのような人材を採用したいのか先に知ることで、自分のスキルと照らし合わせことができ、質の高い志望動機の作成に繋がるからです。

そのため、まずは応募する企業の求人票に記載されている内容を確認しましょう。例えば、下記の求人票は大阪に本社がある中小企業の事務職の求人募集になります。

上記求人の企業へ応募することを想定した場合、まず注目すべき点は応募条件になります。応募条件に「事務経験2年程度」と記載があるため、「事務作業に慣れている人材」が求められていることが分かります。

また、「一緒に働くメンバーや顧客にとって一番いいことは何かを考えながら行動できる人材」が望ましいことも、応募条件として記載されています。

このほか応募条件だけでなく、仕事内容も注目しましょう。担当する業務では、生産管理部門での発注業務や営業部門での受注出荷業務など、将来的に幅広く事務作業を任されるポジションであることが分かります。

このことから具体的に記載されていませんが、「同時並行で複数の事務作業(タスク)をこなせる人材」が求められていることも求人票の内容から判別しなければいけません。

上記の内容をまとめると、ここで例に挙げた求人票では以下のような人材が求められていると想定することができます。

  • 事務作業に慣れている人材
  • 一緒に働くメンバーや顧客にとって一番いいことは何かを考えながら行動できる人材
  • 同時並行で複数の事務作業(タスク)をこなせる人材

このように、求人票に記載されている内容から企業が求めている人物像を見極めていくことが重要です。

事務転職で経験を活かせるスキルを考える

応募企業が求める人物像を把握できた後は、実際に転職して活かせるスキルについて考えなければいけません。転職後に具体的にどのように貢献できるか(貢献したいか)を伝えなければ、内容の薄い志望動機になってしまいます。

ただ事務職への転職で活かせるスキルを考えるとき、多くの人が以下のようなスキルが必要だと考えます。

当然ですが、コミュニケーションスキルや臨機応変に対応するスキルなどは、事務職でも欠かせない重要なスキルです。

ただし、事務職への転職を考える多くの人が上記のようなスキルが重要だと考えるため、コミュニ―ションスキルなどをアピールしても他の応募者と似たような志望動機になってしまいます。また社会人として他人と一緒に組織の中で仕事をするのであれば、どのような仕事でもコミュニケーションスキルや臨機応変に対応するスキルは必要になります。

そこで他の応募者とアピールポイントを差別化するため、応募企業を研究しなければいけません。例えば、下記の求人票は大阪に本社がある中小企業の一般事務の求人募集になります。

上記求人の企業へ応募することを想定した場合、まずは「仕事内容」に注目しましょう。

ここに記載されている内容から、重要な契約書類の内容チェックや入力ミスが起きないようにデータを管理する正確性が求められるポジションであることが分かります。

そこで、これまでの実務経験の中で、以下のような経験をしたことがないか振り返るようにしましょう。

  • 書類の不備が起きないように2重チェックを徹底してきた経験
  • 自ら声を掛けて、職場のチームメンバーと書類の不備がないか確認し合った経験
  • 重要書類の送付で、2重チェックできる体制を自ら提案して実行した経験

仕事をしていれば、多くの人が重要書類を送付する手続きに関わった経験があるはずです。そのため、上記のような経験をもとに志望動機として自己PRできれば、他の応募者と差別化を図ることができます。

結果的に自らの経験をもとに転職後に活かせるスキルを考えることで、オリジナルの志望動機を作成することができます。

・応募企業のホームページを参考にする

なお、ホームページを開設している企業であれば、社員のインビューが志望動機を作り上げる上で参考になることがあります。実際に現場で経験を積んでいる社員のコメントには、求人票だけでは把握できない有益な情報が記載されていることもあります。

例えば、以下は某企業のホームページに掲載されていた社員インタビューの一部になります。

この企業の事務アシスタントでは、自ら提案できたり、新しいことに挑戦したりするチャンスを与えてくれる職場であることが分かります。もし、これまでの実務経験の中で「職場の同僚やお客さんに何か提案した経験」「新しい仕事に挑戦した経験」があれば、その内容をもとに志望動機を作り上げて自己PRできます。

求人票に記載されている情報も重要ですが、企業によってはホームページの社員インタビューから転職後に活かせるスキルを把握することもできるのです。

経験者・未経験者の事務転職における志望動機の例文

履歴書や面接で必ず聞かれる志望動機は、事務転職においても最も重要な部分です。

これまでにも述べましたが、誰でも書けるような志望動機では他の応募者と差がつかないため、競争率の高い事務職で勝ち抜くことはできません。

また、転職を考えるきっかけがネガティブな理由の人も多いため、志望動機を作る際は注意が必要です。

たとえ、あなたの転職を考えるきっかけが「人間関係がうまくいかない」「残業が多い」といったネガティブな転職理由であったとしても、そのまま志望動機にしてはいけません。

ネガティブな転職理由を聞いた面接官は、「うちの会社に転職しても、嫌なことがあったらすぐに転職してしまうのでは?」と悪い印象を与えてしまいます。そのため、ネガティブな転職理由は転職を考え始めたきっかけに過ぎないと考え、前向きに捉えられる志望動機を作成するようにしましょう。

以下は一般事務と営業事務への転職を想定し、事務経験者と未経験者のパターンに分けた志望動機例になります。あなたの志望動機を作成する上で参考にしてください。

【事務経験者・一般事務】

これまで省エネルギー資材を開発・販売する会社で3年間、一般事務職として働いてきました。

事務手続きはルーティンワークが多くなりがちですが、現状の事務作業に満足せず、常に改善できる事務作業がないか考えながら仕事に取り組んできました。

具体的にはExcelで他の従業員も共有しながら仕事の進捗状況が一目で分かる管理データを作成するなど、担当の仕事を超えたサポートに力を入れた経験もあります。

今の仕事でもやりがいは感じていますが、さらなるステップとして以前から興味のあった不動産の専門的な知識を身に付けながら事務作業に取り組める環境が御社にあることを知りました。

窓口や電話対応も明るく丁寧に振る舞うことを常に意識してきましたので、マンション管理で関わる多くの関係者とのコミュニケーションにも役立てたいと考えております。 

【事務未経験者・一般事務】

これまで新卒で入社した企業で5年間、広告を扱う法人営業の仕事に専念してきました。現職ではいかにクライアントが満足できる形で無形商材を提供できるのかを研究し、課題解決のためのプロモーション活動や企画の提案を行ってきました。

クライアントを支える仕事とはいえ、次第にもっと人間味が感じられるサポート役の仕事に取り組みたいと思い、事務職を希望しています。

御社の従業員数は決して多くありませんが、人数が少ない中で効率の良い事務処理を目指していることを知り、常に試行錯誤しながら仕事に取り組める環境に身を置きたいと考えております。

未経験の職種ではありますが、法人営業での徹底したヒアリング経験を、お客様からの問い合わせが多い御社で活かし、課題解決のサポートができればと思います。

【事務経験者・営業事務】

大学を卒業してから3年間保険の営業事務に携わり、営業職の従業員をサポートする役として専念してきました。保険という形のないモノを商品として扱っている会社で働いてきましたが、次のステップとして目に見える商材を扱う会社で働きたいと考えております。

今の職場でも営業事務として継続して働くことは可能ですが、受発注業務が主な担当で、それ以上のキャリアは望めない環境でした。

しかし、御社が募集するポジションであれば直接クライアントとやりとりするなど、本来営業職の従業員が担う業務まで経験し、サポートできる環境があると知りました。

現在の職場でも仕事の進め方に疑問があれば常に改善を試みてきましたので、御社で新しいことに挑戦する場面でも積極性を発揮して貢献したいと考えています。 

【事務未経験者・営業事務】

前職では輸入ワインを中心にホテルやレストランを顧客としたルート営業を3年間経験してきました。顧客のニーズを聞き出し、商品を提案することも好きでしたが、そのような中で私が最善を尽くせるようにサポートしてくれる営業事務の仕事にも興味を持つようになりました。

また事務手続きは受け身のイメージがありますが、御社の営業事務では常に積極性が求められていることを知り、魅力を感じています。

営業事務は未経験ですが、営業職の経験を活かして先回りを試みたサポートを意識し、営業職の従業員が業務に専念できる環境づくりに貢献したいと考えています。

上記で紹介した志望動機例はあくまでも参考程度ですが、志望動機を作る際は以下のポイントを意識して作成することを心掛けてください。

  • 現職の仕事内容を紹介し、企業側に自分のスキルを伝える
  • 現職で意識して改善したこと、工夫したこと
  • 応募した企業や事務職に興味を持ったきっかけ
  • 転職後にどのように貢献したいと考えている

上記のポイントを意識して志望動機を作成し、採用担当者が納得できる内容に仕上げなければいけません。なお、応募する企業ごとに求める人物像が違うため、どこの企業にも通用する志望動機はありません。

そのため、あなたが経験してきた実務経験をもとに、応募する企業でどのように貢献できるのかを述べることが重要です。そうすることで、他の応募者と差別化したオリジナルの志望動機を作成することができます。

一般事務・営業事務の履歴書の正しい書き方

一般事務や営業事務へ転職することを考えている多くの人が、履歴書の書き方に悩みます。

就活生であれば、就職を支援してくれる学校の窓口でサポートを受けながら作成することも可能ですが、転職活動では基本的に自力で作成する必要があります。そのため、就職活動と転職活動では履歴書の書き方に違いがあるのか不安になる人も多いです。

ただ、就職活動時と転職活動時に作成する履歴書の書き方は共通する事項も多いため、以下では転職活動時の履歴書の書き方で特に重要なポイントについて解説します。

履歴書は手書き?PC(パソコン)で作るべき?

まず、履歴書は「手書きで書くべきか?」「PCで作成すべきか?」疑問に思うでしょう。

これには答えがなく、どちらが有利になると言い切れるものではありません。ただ私の場合、手書きで丁寧に書いた方が書類を受け取る相手側の印象も違うと考え、全ての履歴書は手書きで書いていました。

以下は参考になりますが、大手転職サイトのリクナビNEXTが各企業の採用担当者に「履歴書は手書き作成とPC作成のどちらを評価するか?」をアンケートした結果になります。

転職活動の履歴書は、手書きとパソコンどちらが有利?

上記の結果からも分かりますが、約半数の採用担当者が「手書き作成でもPC作成でも評価に違いはない」と回答しています。

ただし、全体の約3割の企業は「手書きの履歴書を評価する」と回答しており、「PC作成の履歴書を評価する」と回答している企業よりも大きく上回っています。

また、手書きの履歴書を評価する理由は採用担当者の考え方にもよりますが、アンケートで手書きの履歴書を評価している採用担当者からは以下のような意見があります。

このように手書きの履歴書を評価している企業は、字のきれいさではなく、丁寧に書かれているかどうかを見て、応募者の誠実さなどの「人となり」を判断しています。

また求人票を見ると分かりますが、以下のように履歴書の作成方法について指定していない求人がほとんどです。

PCで手軽に履歴書を作成することも可能ですが、手書きを評価する企業が一定数ある以上、丁寧な字で手書きの履歴書を作成することをおすすめします。

職歴はこれまでの経歴をすべて記載する

また、履歴書には職歴を記入する欄があります。例えば、転職用の履歴書の場合、以下のように「学歴と職歴」を記入する形式が一般的です。

学歴は高校卒業から記載し、大学を卒業している人は大学の経歴についても記載するようにしましょう。

また、職歴については入社年月や正式な会社名を記載します。配属部署の記載が必要か気にする人も多いですが、職務経歴書を一緒に提出するのであれば、特に記載がなくても問題はありません。

なお、職歴はあなたの社会人ステータスを表す欄でもあるので、抜け目なく記載する必要があります。そのため、過去に転職経歴がある場合も全て包み隠さずに記載するようにしましょう。

資格は転職先で活用できるものだけ記載する

事務職の転職を考えている人の中には、資格を取得している人もいるでしょう。また取得した資格の数も人それぞれで、資格を1つだけ取得している人もいれば、複数の資格を持っている人もいるはずです。

ただ、資格を持っていれば何でも書けば良いかというと、そうではありません。転職先の仕事と関係のない資格を並べて書いても「何を目指ししているのか?」と、場合によっては疑わしく思われてしまうこともあります。

例えば、一般事務への転職でPCスキルが求められるポジションに応募したときに、「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS):Word 2016エキスパートレベル取得」と記載したとします。そうすれば、採用担当者もWordを使いこなせる人材であることが分かり、PCスキルがある人材と判断することができます。

一方、経理業務を担当しない一般事務の応募で「簿記」の資格を記載しても転職先で活かせる資格ではありません。

そのような記載を見た企業の採用担当者は、「経理事務を目指すなら、他の企業を応募すれば?」と感じてしまうため、逆に悪い印象を与えることになります。そのため、履歴書に書く資格は応募する転職先のポジションで活用できる資格のみ記載しましょう。

なお、資格は取得予定であっても記載することは可能です。特に未経験で応募する場合、やる気や熱意などのポテンシャルが重視されます。転職先で活用できる資格であれば積極的に記載しましょう。

履歴書を送付するときは、必ず送付状を準備する

なお、完成した履歴書と職務経歴書を応募先に送付するときは必ず送付状を準備しましょう。送付状が一緒に添えられているか、いないかで同じ書類であっても受け取り手の印象が違うからです。

送付状を一緒にすれば書類選考が通過するわけではありませんが、社会人のマナーとして必ず準備してください。実際に使用する送付状は、以下のようなイメージになります。

上記の送付状はサンプルになりますが、私も転職活動の際は上記のような送付状を付けて履歴書と職務経歴書を送付していました。また、応募する企業ごとに送付状を何通も作成することは手間がかかるため、以下から書式をダウンロードして活用してみてください。

送付状(添え状)のダウンロードはこちらからどうぞ【Word形式】

経験に基づく志望動機で事務転職を実現する

ここでは、採用選考の過程で最も重要な志望動機の作り方や履歴書の正しい作り方について解説してきました。

一般事務や営業事務などの事務職は競争率が高いため、正しく志望動機や履歴書を作成しなければ書類選考で落とされてしまいます。まずは応募する企業が求めている人材を知るところから始め、あなたが応募する企業に対して貢献できることを考えてみましょう。

その手順で志望動機を作成することで、あなたの経験に基づく内容となり、結果的に採用担当者の気を引くことに繋がります。

また、履歴書は手書きかPCで作成か迷う人も多いですが、手書きで丁寧に書くことをおすすめします。PCを使えばミスなく履歴書を作成できますが、時間をかけて丁寧に書かれた履歴書を評価する企業も多いです。

採用担当者も人であるため、志望動機も履歴書も人間味を感じられるものである方が好印象です。ここで述べてきたことは参考に過ぎませんが、あなたの経験でしか伝えられない内容を志望動機にして事務職の転職を実現させましょう。

事務転職で失敗しない転職サイトの活用法とは

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そこで以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの特徴や強みの違いを理解して活用すれば、事務転職の失敗を防ぐことができます。