転職求人の中には、第二新卒(学校卒業後、就職してから社会人経験3年以内の求職者)を対象とした求人情報があります。25歳以下の社会人経験者を対象としているため、就職して間もない若者向けの求人といえます。

第二新卒の求人には様々な業界・職種の求人がありますが、当然ながら事務職の転職求人も存在します。ただし、第二新卒でも事務職は安定した働き方ができるイメージから男女問わず人気があり、倍率が高いため転職が難しい職種の1つです。

また、第二新卒で転職を考える求職者のほとんどが転職活動を経験したことがありません。そのため、正しい方法で転職活動に取り組まなければ、第二新卒で事務職へ転職することは厳しいです。

そこでここでは、第二新卒で事務転職を実現するための正しい転職活動の取り組み方について解説していきます。

第二新卒の事務転職はポテンシャル(将来性)が重視される

一般的な中途採用では、応募先の企業が求める即戦力スキルがなければ採用されることはありません。即戦力で働いてくれる人材の方が人材教育の負担が少なく、すぐに活躍してくれる可能性が高いからです。

一方、第二新卒者向けの求人では社会人経験が浅い人材を採用することを前提としています。そのため、以下のように第二新卒者と中途採用者では企業側が採用するときに重視するポイントが変わります。

このように、第二新卒者は専門的なスキルや即戦力スキルが大きく求められるわけではありません。

どちらかといえば、やる気、熱意、将来的なビジョンなど将来的に期待できる素質を持っている人材を高く評価する企業が多いです。そのため、第二新卒の事務転職では即戦力スキルがないからといって諦める必要はありません。

根気よく求人を探せば、あなたが希望する転職条件に一致する求人が見つかる可能性は十分にあります。

第二新卒の事務求人から企業が求めるスキルを見極める

いざ第二新卒で事務職へ転職すると決断しても、応募する企業がどのようなスキルを求めているのか気になる人も多いでしょう。

実際に多くの人が、事務職において以下のようなスキルが必要だと考えてしまいます。

事務職の仕事は、社内・社外に関わらず多くの人と接する機会が多いです。そのため、スムーズに仕事を進めるためには上記のようなスキルが必要と認識しているのではないでしょうか。

しかし、他人と協力しながら進める仕事であれば、どのような業界・業種でも上記に挙げたようなスキルは求められます。実際のところ、第二新卒者を募集する企業によって求められる人材スキルが違います。

そこで1つ1つの求人票の内容を確認し、見極めていく必要があります。例えば、下記の求人票は千葉県に本社がある物流企業の第二新卒を対象とした事務求人になります。

上記求人の企業へ転職したい場合、応募条件として「営業・接客・販売のいずれかの経験」「基本的なPC操作」「事務の経験」が必須要件になります。

ただし、これらのスキルは転職した後に必要最低限求められるスキルであると認識するようにしましょう。上記求人の内容で最も注目すべき点は、「仕事内容」に記載されている以下2点の内容になります。

  • 日々お客様から様々な要望が入ってくる
  • 内容を正確に理解し、現場に伝える

上記2点のポイントが採用ポジションで重要な役目であると求人票に記載されています。このことから、以下3つのスキルが求められるスキルであることが分かります。

  • 相手の要望を引き出す「ヒアリング力」
  • 内容(課題)を理解する「理解力」
  • 理解した内容を正確に伝える「伝達力」

そこで、あなたがこれまで経験してきた仕事の中で「相手の要望を粘り強く聞き出した経験(ヒアリング力)」「課題をチームや上司と共有し、解決に導いた経験(理解力+伝達力)」などあれば、強くアピールできるスキルになります。

なお、ここで紹介した例はあくまでも一例になります。企業ごとに求めるスキルは違うため、1つ1つの求人内容をしっかりと読み込む必要があります。

簿記の資格は第二新卒の経理事務転職に活用する

なお、事務職の求人の多くが資格を必須要件としていません。事務職では、資格を取得しなければいけないほどの専門性を必要とする仕事が少ないからです。

事実として資格を取得していなくても採用条件に合う人材であれば、第二新卒として事務転職できる求人がほとんどです。

ただ事務職の中でも経理事務は、会社のお金の流れを管理する専門部署として役割を果たしています。そのため、経理事務では簿記の資格取得者を募集する求人が出されることがあります。

例えば、下記の求人票は愛知県(名古屋)に本社がある中小企業の第二新卒を対象とした経理総務の求人募集になります。

上記求人の企業へ転職したい場合、日商簿記検定3級以上の資格を保有していなければいけません。当然ですが、簿記の資格保有者でない場合はエントリーしても書類選考で落とされてしまいます。

また企業によっては、より高度な専門知識を必要とする簿記2級以上の資格取得者を求める企業もあります。そのため、簿記の資格が強みになる企業もあるという事実を押さえておきましょう。

未経験で事務転職を目指すのであれば、第二新卒がおすすめ

また第二新卒は社会人経験が浅いため、事務未経験者にまで応募対象の範囲を広げて求人募集している企業も多くあります。事務経験者より優れたポテンシャル(将来性)を持っている事務未経験者がいることも、可能性として大いにあるからです。

例えば、下記の求人票は千葉県に本社がある中小企業の第二新卒を対象とした事務求人になります。

上記求人の場合、OJT(現任訓練)など教育体制が整備されている企業であることが分かります。このように、未経験者であっても転職後に専門的な知識を身に付ける時間があるため、積極的に応募することが可能です。

また、未経験者が応募可能な第二新卒対象の事務職求人に経験者が応募してくる可能性もあります。しかし、そのような状況であっても企業が採用したいと思えるような人材であれば、未経験者の応募者でも採用されます。

なお未経験分野への転職は年齢が上がれば上がる程、難しくなります。未経験者を採用する多くの企業が、「同じ未経験者を採用するのであれば、できるだけ年齢が若く、やる気のある人材を採用したい」と考えているからです。

そのため、未経験で事務職への転職を目指すのであれば、第二新卒である今のうちに転職活動に取り組むべきです。

第二新卒で高卒対象の事務求人はある?

第二新卒の事務転職を検討している人の中には、「高卒でも応募できる求人はあるのか?」と学歴フィルターが気になる人もいるでしょう。

結論から述べると、高卒を応募対象外としている第二新卒の事務職求人は存在します。第二新卒は学校を卒業してからあまりキャリアを積んでいないため、新卒同様に学歴を選考の評価基準にする企業は多いです。

学歴が全てではありませんが、学歴の高い人は勤勉で教養力のある人材である確率が高いです。そのため、学歴が高い人は「業務知識を吸収するスピードが早く、学んだ知識を応用できる力がある」と期待する企業が多いのです。

例えば、下記の求人票は東京に本社がある第二新卒を対象とした中小企業の事務職の求人募集になります。

上記求人のように、大卒以上の学歴である人材しか応募できない事務職求人もあります。このような求人に高卒の人が応募しても、応募対象外として書類選考で落とされてしまいます。

しかし、中には学歴が高卒でも応募できる第二新卒対象の事務求人もあります。例えば、下記の求人票は大阪に本社がある中小企業の第二新卒を対象とした営業事務の求人募集になります。

こうした求人も存在するため、高卒だからといって第二新卒の事務転職を諦める必要はありません。

高卒でも第二新卒として事務転職を実現している人はたくさんいます。応募可能な事務求人を探し、積極的にチャレンジしていきましょう。

第二新卒対象の大手企業の事務転職は難しい

また、第二新卒で大手企業の事務職へ転職したいと考える人も多いでしょう。大手企業は事業規模が大きく資金力が豊富なため、安定した収入や充実した福利厚生が魅力的だからです。

リクルートエージェントやマイナビエージェントなど大手転職エージェントが保有する第二新卒対象の事務職求人では、全国的に認知度の高い大手企業の求人もあります。

ただし、大手企業の第二新卒を対象とした事務職の求人数は非常に少ないのが現状です。大手企業の事務職は働く時間やプライベートとのバランスが取りやすく、離職する確率も低いからです。

また大手企業は人気があるため、求人情報を公開すると応募が殺到してしまいます。そのため、第二新卒を対象とした大手企業の事務求人は転職エージェントを通じて非公開にしている企業が多いです。

なお第二新卒で大手企業の事務職へ転職したい場合、大手企業の子会社や系列会社にまで視野を広げて求人を探すようにしましょう。大手企業の出資会社であれば、親会社や出資会社ほどの収入は見込めないかもしれませんが、福利厚生が優れている企業もあります。

いずれにせよライバルとなる求職者は多いため、高い競争率を勝ち抜かなければ内定を勝ち取ることはできません。

第二新卒が事務転職を目指すときの志望動機例

なお、実際に第二新卒の事務転職を進めていくためには履歴書の作成や面接対策が欠かせません。その中でも、選考過程で必ず確認される志望動機は事務転職で最も重要な部分です。

誰でも書けるような志望動機では他の応募者と差別化できないため、入念に作成しなければいけません。

たとえ、あなたの転職を考え始めるきっかけが「人間関係の悩み」「ノルマの厳しさ」「ブラック企業」のようなネガティブな転職理由であったとしても、そのまま志望動機にしてはいけません。ネガティブな転職理由は面接官に対して「人間関係の構築が苦手なのか?」「採用してもすぐに辞めてしまうのでは?」など、逆に悪い印象を与えてしまうからです。

そのため、ネガティブな転職理由はあくまでも転職を考え始めたきっかけに過ぎないと考え、「転職したい企業で目指すもの」を伝えるために具体的で前向きな志望動機を作りましょう。

また第二新卒者は社会人経験が浅いため、実務経験や即戦力スキルはあまり求められません。そのため、たとえ事務職の経験者であっても「即戦力で働きたい」といった即戦力スキルを前面にアピールし過ぎないように注意しましょう。

例えば、以下はアパレル企業の販売職から第二新卒で物流企業の事務職へ転職することを想定した志望動機例になります。

アパレルに特化した総合物流企業でありながら、取引先のニーズに合わせて柔軟に対応している御社の取り組みにとても魅力を感じました。これまでアパレル企業の販売職として勤務し、1人1人のお客様のニーズに向き合い商品の提案や接客を心がけてきました。

御社の事業内容を研究し、私が在籍しているアパレル企業も「物流」の仕組みが成り立っているからこそ、お客さんに気に入ってもらえる商品を届けられていたことを改めて実感しました。

販売職2年の経験だけではありますが、ここで気持ちを新たにし、これからは私自身がアパレル企業を支える立場として活躍したいと考え、御社の事務職を志望しました。

このように、「なぜ、その企業へ転職したいのか」を明確な理由として述べることが重要です。また実務経験が浅い第二新卒だからこそ、ポテンシャルを感じさせるような「やる気」や「熱意」を積極的に伝えることも大切です。

ただし、応募する企業ごとに採用したいと考えている人物像に違いがあります。そのため、上記の志望動機例は参考程度でしかなく、志望動機の内容は応募する企業ごとに変えるようにしてください。

第二新卒の職務経歴書の書き方のポイント

事務転職を考える第二新卒者の多くが、初めて作成する職務経歴書で「具体的に何を書けば良いのか」悩むことになります。

仕事経験が浅いからといって、空欄の多い職務経歴書を提出してしまうのは良くありません。もし空欄の多い職務経歴書を提出した場合、書類を見た企業の採用担当者から「転職する気がない」と判断されてしまうからです。

ただ、企業側も第二新卒は社会人経験が浅いことを承知した上で採用選考を行っています。そのため、これまで経験してきた仕事内容について経験が浅いなりに、以下のような経験があったか振り返るようにしましょう。

  • 仕事で工夫した経験
  • 仕事で上司に評価されたこと
  • 実績がなくても、成長を感じた点

上記のような経験があれば、自己PRとして職務経歴書に明確に記載するようにしましょう。またバランスを重視しなければいけませんが、第二新卒者であれば社会人経験が浅い分、学生時代に力を入れて取り組んだことを自己PRしても問題ありません。

経験してきた仕事も学生時代の経験も含め、自信を持って企業にアピールできる内容を記載することが重要です。

複数の転職エージェントを活用し、第二新卒の事務転職を実現する

学生時代に経験する就職活動と職場を変える転職活動は全く別物です。そのため、第二新卒者が学生時代と同じような対策をしても、採用選考を通過することはできません。

また事務転職を目指す人の中には、自力で転職活動に取り組むことを考える人もいるでしょう。ただし自力で転職活動をする場合、以下の選考過程を全てこなす必要があります。

  • 第二新卒の対象かつ転職条件の合う事務求人の検索
  • 履歴書、職務経歴書の作成
  • 面接対策
  • 労働条件(労働時間・年収など)の交渉
  • 前職の退職日、転職先の入社日の調整

このような過程を現職の仕事をこなしながら、休日や平日の空き時間で全てこなす必要があります。しかし、初めての転職活動でこれら全てを成し遂げることは非常に難しいです。

そこで無料で転職活動をサポートしてくれる転職エージェントをうまく活用することで、効率良く事務職の転職活動に取り組むことができます。

転職エージェントでは担当のキャリアアドバイザーがあなたの希望する転職条件を確認し、条件に見合う求人を紹介してくれます。このほか、職務経歴書の書き方や面接対策、労働条件の交渉など自力で行うことが大変な選考対策についてもサポートを受けることができます。

しかしながら、登録する転職サイトによってサービスの特徴や強みに違いがあったり、キャリアアドバイザーとの相性が合わなかったりすることもあります。そのため、3社以上の転職エージェントに登録し、比較検討しながら相性の良い転職サイトを絞り込むと良いです。

そうして相性の良い信頼できるキャリアアドバイザーと出会い、あなたの転職条件を本音で相談することで、最適な求人との出会いに繋がるのです。

第二新卒で事務転職する目的を明確にする

第二新卒向けの求人は社会人経験が浅い年齢を対象としているため、即戦力スキルよりも将来性を感じるポテンシャルを優先する企業が多いです。ただ企業によって求める人物像が違うため、どのようなスキルを求めているのか見極めることが重要です。

また、第二新卒の事務求人では未経験者でも応募可能な求人の割合が高く、営業職や販売職の人でもキャリアチェンジを狙って事務転職を狙うこともできます。もし気になる企業があれば、これまでの仕事で工夫した経験や上司から評価されたことを洗い出し、積極的に自己PRしましょう。

ただし、就職活動と転職活動は全く別物であるため、戦略的に取り組まなければ転職を実現することはできません。そこで第二新卒の事務転職に挑む場合は、複数の転職サイトを利用し、効率良く転職活動に取り組みましょう。

相性の良いキャリアアドバイザーを見つけて上手く活用すれば、競争率の高い事務職でも必ず転職することができます。事務職は働きやすい職種であるからこそ、「事務職へ転職して何を目指したいのか」を今一度真剣に考えてみてください。

そうすれば、第二新卒として事務職へ転職した後もあなたのキャリアプランに沿って長く働き続けることができます。

事務転職で失敗しない転職サイトの活用法とは

事務転職を考えるとき、多くの人が転職サイトを活用します。ただ事務職は倍率が高く、簡単には転職できません。自力で転職先を探そうとしても、1件1件求人を見極めるには相当の労力を使います。またエントリー書類(履歴書・職務経歴書)の作成や面談対策、転職条件の交渉まで自ら行う必要があります。

しかし転職サイトに登録すれば、カウンセリング実施後にキャリアアドバイザーから転職条件に見合う求人を無料で紹介してもらえます。さらに履歴書や職務経歴書の添削、面談対策、転職条件の交渉まであなたの代わりに行ってくれます。

ただし、「多くの求人を紹介してくれる転職サイト」「カウンセリングに力を入れている転職サイト」「女性の転職支援に力を入れている転職サイト」など、選ぶ転職サイトによって特徴や強みに違いがあります。これらのことを理解した上で転職サイトを活用しなければいけません。

そこで以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの特徴や強みの違いを理解して活用すれば、事務転職の失敗を防ぐことができます。